農と農業
お盆も過ぎ農作業も端境期に入り、ようやく落ち着いた時間を取れたので、久々過ぎる日記を書こうと思います。こちら、山梨県の北杜市という所で農業を本格的に研修を始めて、ようやく一カ月弱になる所です。それでも毎日が怒涛のような日々で、あっという間にお盆も過ぎてしまいました。こちらは山梨県と長野県の県境に位置していて、標高も1200mあります。ですので、エアコンとはまったく無縁の生活で、むしろ早朝などは布団をかぶっていないとトイレに起きるぐらいです!(笑)もうお盆を過ぎた頃から、より秋の雰囲気が増してきていて、こちらは冬が早いため農作業も残り3か月程度になりました。周辺の畑と、奥の岩の山が、みずがき山という日本百名山のお山さんそうそう、こちらではNPO活動として限界集落(平均年齢が65歳以上で、10年後には廃村になると言われる村)での、農村復興の一部として畑の管理・活用をしています。私もそこで農業を学びながら、グリーンツーリズムや食育・環境系の企画に参加しています。3次元的ではありますが、食や農・自然、人や街づくりや環境などさまざな角度から、新たな世界へ向かって活動をしていて、変わりゆく変化を感じています。そん中で、田舎暮らしや農的暮らし、あるいは農業に興味のある都市部の方々に、農村での生活や農作業を通じて、いろいろ経験してもらえるボランティアやイベントの参加をして頂いています。私もそんな田舎での暮らしを始めて感じた事は、農と農業は違うという事。両方とも野菜や植物を育てるという意味では同じだけど、それを生業にしていこうとすると、とたんに大変度が増します!家庭菜園や自給的な分だけ栽培するなら、収量や品質、販売・経営の事は一切気にせず、野菜や植物・自然との対話を楽しみ、食の有難さなど楽しむゆとりがありますが、それを販売できるだけの質と量の野菜を育てるとなると、大きな土地を管理することになり体力的にものすごくきつくなり、無農薬で栽培したとしても農業機械の力を借りたり、農業資材の使用を余儀なくされます。世の中で売られている野菜のほとんどが、古い体制の野菜(農薬を使ったJ○規格のサイズなど)で、それらを野菜スタンダードだと思い込まされていますが、旬ではない季節外の物だったり、野菜は曲がったり、太っていたり、小さかったり、農薬を使わずに育てた野菜は個性豊かで規格外の物がかなり出てくるんです。消費者のスタンダードに合わせるため、規格外、いわゆるはね出し品は農家で消費するか食べ切れなければ、畑の肥やしになってしまいます。食糧受給率の問題がありますが、こういった部分にも消費者に光を流していけば、大切な生命を捨てずに済むし、より食に関して改善されるのかもしれません。ここでは、無農薬・無化学肥料で栽培をしていて、トラクターにはバイオディーゼルを使用し、畑に張る黒いビニールシートのようなものも、生分解するエコ素材を使用していますが、それでもやはり「農業」をしようとすると、環境破壊の片棒を担がざるを得ないという事を実感しました。というのも、人の労力には限界があるからです。・・・本当に広大な土地の草取りを人手でしていると、体力的にネガが出まくりです!経済的な見方をすると、単価ありきではなく、人件費・諸経費から積み上げた単価にすれば、普通の人は沢山購入できないくらい高価なものになるでしょう。それだけ農家さんの負担が大きいと、やってみて感じたとこです。農家が減る理由が良く分かる気がしました。でも、意識の高い「自律と選択」のできる方々から、自給的、農的暮らしで必要な分を自分で賄うようにしていけば、農家や環境への負担も減ることでしょう。・・・もちろんそれも、光を食べるようになるまでの移行期間のあいだをつなぐことなのかもしれませんが。毎日、無農薬のおいしい野菜を無添加調味料で頂ける幸せを感じながら、大自然の中で生かされ、作業をしていると、ネットや社会の情報も必要なく浦島太郎状態ですが、こんな大自然あふれる場所で、農村・農業を体験したい方はぜひお声をかけて下さい♪農業が気になる方や体験したい方、就農を考えている方・気軽にボランティアで参加する方など、さまざまな目的で、人の往来があります。百聞は一見にしかず。・・・まさに、やってみなくちゃ分からない!大地と自然と山と、夜にはたくさんの星々が見れ、古びた温泉施設を利用したボランティア体験施設なので、無料で寝泊まりできます。(初回は3,000円の登録料が必要。交通費別途)自分も含めて、これからは本当に全てを自給できる人が増える事が、私の楽しみです♪ふもとにあるハイジの村というテーマパークハイジの村でとうもろこしの販売をしました!生で食べられるとうもろこしは大反響♪