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カテゴリ:仕事について
今、重症の患者さんがいる。
すごく大きな器械を用い、治療をしている。 その患者さんの受け持ちが、NICU歴2年目のカヨコさんに決まった。 というか、○副師長が勝手に決めたのだけど・・・。 その理由が、他の人には受け持ちがいるので彼女しかいなかったから。 私「・・・・。」 受け持ちとは、その患者さんの看護の計画を立て、スムーズに看護が出来るよう中心になる担当者のこと。だから、患者さんの病態や治療の把握が出来ていないと看護計画が立てられない。 カヨコさんは、初めてこういう治療を見たし、何がなんやら分からないから受け持ちと言われて不安で、家に帰ってもずっと仕事の事が頭にあって落ち着かなかったらしい。 私は、安易な気持ちで決めた○副師長に文句を言った。 その返事は「仕方ないから。」って。 ホント、冷たい。 自信ない人を受け持ちにされた患者さんが可哀想。 また、不安が強いのにいきなり受け持ちにされたスタッフも可哀想。(何にもスタッフのこと分かっていない。) 物事には、段階があるのにね。 それを「仕方ない」の一言で片付けられたら、たまったもんじゃない。 カヨコさんは、すごく真面目で責任感が強く、頑張り屋さん。 ここに来るまでは、小児科にいた。 子供好きで、仕事も丁寧。 NICUに長期入院したR君の受け持ちだったけど、R君がうまく在宅に持っていけたのも彼女の功績が大きい。R君のお母さんの信頼も厚かったしね。 でも、すごく慎重というか、自分のことを卑下しているというか、全てのコトに対して「自分が出来るのだろうか。」と考え込んでしまうタイプ。 自分の意見がなかなか言えない。 どっちかと言うと、彼女の意見は流されてしまうことが多いような気がする。 自分の悪いことはよく知っていて、それを直すように努力もしている。 そんな彼女の性格を知りながら、なぜこの治療の経験のない彼女を受け持ちにしたのか全然分からない。 勉強になるからと言っても、この治療は、2、3年に1回くらいしか行われていない。ここに長くいる人でも1、2回くらいしか経験がないから、看護することに不安を持っている。 それを、いきなりカヨコさんに当てるとは、無謀すぎる。 結局は、ミキちゃんがサポートする形で落ち着いたが、こういうやり方をするから本当にいい人が潰れちゃうのだ。 自信をなくし、仕事が続けられなくなるのだ。 昔は自己勉強をしないといけないって言われた。 私も確かにそうしてきた。 しかし、それは、基本を知った上でのことだ。 私は、幸運にも、大きな科を渡り歩いてきた。 大きな治療の看護やいろいろな修羅場も多く経験してきた。 どんな治療も、大体系列があって、それぞれに基本がある。数学でいうなら、公式みたいなものだ。 それを、熟知 経験した年数や場所にもよると思うが、そういうことが十分ないと自己学習はかなり難しい。 それは、今の治療がすごく高度になっているからだ。(基本的なことは、昔と変わらないんだけどね。) だから、私は自分で得た知識などを後輩たちに伝授している。 一生懸命教えている。 お節介かもしれないけど、私はカヨコさんにこう言った。 「いい? 1日中仕事のことを考えていては身がもたないよ。リフレッシュすることを探さなきゃ。なんでもいいから、しばし仕事のことを忘れるモノやコトを見つけて! で、看護師を長く続けて欲しいよ。」 彼女は、看護師として優れた力をもっている。 彼女に自信をもってもらいたいし、エールを送りたい!! だって、この病院にも必要な人だと思ってるもの。 管理者って何?って、まだ分からないことだらけだけど、優れた人材を育てることも仕事ではないかと思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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