期待しない
なんか夫の会社にいる若者が、どうにも好かんらしい夫。朝から文句並べ立てながら飯をとる。バリバリと一個158円のレタスを咀嚼する。そりゃビタミンも取りたかろう。子どもの分まで完食してからに。いわく、年上のおばはんから派遣のお姉ちゃんまであだ名の呼び捨てにする。しかも事務所ででかい声で呼びつける。すべての女は俺が好き、が口癖で、会社の女子衆の顔と名前をすべて暗記している。が、その情熱は仕事に向けられることはなく、ちょっと難しい話になると外に逃げ、上司に尻拭いをさせる。身だしなみは仕事より大切らしく、寝坊しても朝のシャワーは怠らない。そして同棲中の年上彼女に車で送り迎えしてもらう。「べーつに、そんな…考えてみ?昔からいたやろ。他人とベクトル違う人。その子の親、うちらと10違うくらいじゃない?それっていわゆるバブル世代。」期待されなかった年代ともいうな。「だいたい私も自慢できる人じゃないもんね。こんなのが子育てしてるんだぜ?どうしたって逸材は出んだろうよ。」その人の来た道は変えられない。だから社会が育てていくんだよ。社会に出た後はその人の資質に賭けるしかないわな。まああれだ、でかい子どもだと思って育てていけば?男は死ぬまで子どもだと言いますし。ある意味「期待しない」のがいいのだ。最初から完璧な人はいない。最後までだめな人もいるかもしれんが。すべて、価値観を押し付けないのがよいようだよ。さんま食べるときトマトで煮たりされたら、それがお客様に出す礼儀だと言われても私は食べきる自信ないけどね。ちょっとだけなら食べるけど。