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たまには、ブログらしいことを。
夕べ、2週間早い母の日の花を届けに、実家へ行った。 そこで、父に進められて「大石」という焼酎を飲んだら、実に美味かった。40度のやつ、25度のやつ、両方とも。 下戸ではないがたいして酒も飲めない(弱い)私がうまい!と思うくらいだから、まぁめずらしい。 ロックで2杯、3杯。父と酌み交わしながら、な~んか飲めたなぁ。いつもならひと口飲んで、あとは飯をかっ食らうのに、昨日はな~んか食い気より飲み気。気がつきゃ妻や母が心配するほど顔が真っ赤になっていた(らしい)。 機嫌がいいとき、父は饒舌になる。特に酒が入っていればなおさら。 夕べはそれがハイパーモード。よくしゃべった。堰を切ったように。なんか、うれしかった。 「この酒(「大石」)、おまえが前に来たとき飲ませたら『美味い』と言ってたから今夜も勧めたんだぞ。そうでなきゃ出さない」 とうちゃんごめんな。前回も美味いと思ったのは間違いないけれど、それがこの焼酎だったとは、言われるまで気がつかなかった。 でもうれしかったよ。そうして前のことを覚えててくれて、今またニコニコしながらグラスに注いでくれるんだもんな。 酒が美味かったのは、味そのものよりも、そんなとうちゃんの顔を見られたからかもしれないよ。 以前母から聞いたことだが、私が生まれたとき、父は「こいつが大きくなったら親子で酒を飲むぞ!」なんて宣言していたらしい。 ここでひと言注釈。父はいわゆる、飲んべぇではない。年中赤ら顔でいるわけじゃない、ただ酒が好きなだけだ。以上、注釈終わり。 で、夕べも母が言ってた。自分の勧めた酒を息子が美味いうまいと飲んでくれたから、父も気分が良いんだよ、って。 そうか。 だとしたら、今まで私は、親不孝者だったかもしれない。 2,3ヶ月に一度くらい、つまりたまに実家に帰ってたときに、毎回「お前も飲むか?」と父に勧められながら「今日は飲むより食べたいなぁ」と、ほとんど断ってたもんなぁ。 もちろん、父と一緒に飲むのがイヤだったわけじゃなく、ホントに食い気最優先、酒で酔っ払うよりも腹いっぱい食いたい、が、先に立ってただけである。 たまには付き合って飲んだけど、ほとんど缶ビール1本くらい…。きっと父も淋しかったに違いない。 そういえば、私が結婚する前、一人暮らしをしていたときに、一度だけ父とふたりで飲みに出たことがあった。先の、母の言葉(親子で酒を)を聞いたのがきっかけで。 そのときも、父は饒舌だった。そして、ふたりで酔っ払った。 後日、母から「あの時みたいに上機嫌な父を見たことがない」と言われ、複雑だった。 うれしいのはもちろんだけど、今までそんな機会をつくらなかった自分が、なにか情けなくなって。 で、また今度飲みに行こう、なんて言いながら、二度目の飲み会、まだやれてないんだよなぁ…。 正直言えば、酒が弱いことを引け目に感じてたところはある。 私程度の強さじゃ、とても父の酒の相手はできない。私なんかじゃ一緒に酒飲んだってつまんないんじゃないか?と。 義理の弟がまた酒好きで、正月などでふたりで一緒に飲んでる様子を見ると、うらやましさと、そんな引け目とが混濁してなんとも言えない気分になった。 ただ。強い弱いで酒飲むんじゃないよなぁ。父は、息子の私と酒を飲みたがってるんだ。最近、やっと、そう思えるようになってきた。まだ父親になってない私からすると、その気持ちって実感としてはわからないけれど、でもそうでなけりゃ、たいして飲めないことを知りながら、あんなにうれしそうに酒、勧めないもんなぁ(こう書くとなんてことない話だが、これに気付くまでに、いったい私は何年かかったんだろう?) 夕べは私も気持ちよく飲めたし、酔えた。 やっぱりそれは、父に喜んでもらえたうれしさから、だろう。 自分の歳、父の歳を考えるに、これからはもっと積極的に杯を酌み交わそう、と思う。 一度ソフトボール(野球)で父を裏切っている私が今、それでもできることだから。いや、私しかできないことだから。 みやげに「大石」を小さなビンにもらい、帰宅した。しばらくは妻とふたり、晩酌の日が続きそうだ。 これがなくなった頃、また行こう。今度はつまみでも手に持って…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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