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カテゴリ:歌
前回に続きヒロリンこと岩崎宏美の話。
私を酔わせてくれたCDは「BEST SELECTION」ってな2枚組のシングル曲ベストアルバムの1枚目。 「すみれ色の涙」や彼女の代表曲とも言える「聖母たちのララバイ」が入った2枚目はまだ聴いてない。ってか、1枚目で酔いすぎた。 特に「万華鏡」以外で効いちゃった酒、ならぬヒロリンソングを挙げてみよう。 「ロマンス」 思えばヒロリンデビューから10曲あまり、ずっと阿久悠さんが詞を書いてたんだな。その中でも初期ヒット作のこの歌は♪あなたお願いよ ~ あなたが好きなんです♪までのフレーズ、メロディが秀逸。 ヒロリンの歌の上手さはデビュー当時から顕著だったが、当然2枚目のこのシングル曲でも堪能できる。歌い方こそ「スター誕生」っぽさを残すものの、すでに風格めいた伸びやかさが気持ちいい。 あ、そういえば高田みずえの「硝子坂」を聴いたとき、ちょっとこの「ロマンス」と同じニオイを感じたな。それと余談ついでに、この歌をうたっていた頃のヒロリン、♪今だ!変身!北斗と南♪(ウルトラマンA)の南隊員に似ている気がするのは私だけ? 「シンデレラ・ハネムーン」 モノマネ芸人コロッケのネタでもおなじみのこの歌、彼にマネされて良かったのか悪かったのか。私もこの歌についてはさほど心の中でヒットしていなかった。 しかし…イントロのカッコよさと、歌の最後♪私はひとり爪など切りながら なぜだか重いため息ついている♪の繰り返しにクラッときたね(流石!阿久悠さん)。 歌詞の中で、刹那的にも取れる“あなた”への不満と不安がこの最後のフレーズに集約されている点でこれも秀逸。ちょっとしたナマナマしい描写を生臭く聴かせないところにヒロリンのボーカル&声質の良さが光るな。 「夏に抱かれて」 サンバの陽気なリズムは「万華鏡」と同じく馬飼野康二の作曲によるもの。 ♪ラララ…ラララ…♪曲の冒頭、ヒロリンの爽快感あふれる歌声が実に気持ちいい。そして歌の終わり♪今年の夏は忘れないでしょう~♪の、何と伸びやかなこと!ヒロリンの声って、厚みはあっても重苦しくない。いや、曲によってはその重さをつややかな武器に変えた名作もあるけど(「聖母たちのララバイ」なんてその代表だね)、この歌では夏の暑さ、いや熱さをこそしっかり表現されてるのが見事! 「愛の生命(いのち)」 曲の知名度からいけば低い方かもしれないこの曲。が、私にとっては「万華鏡」に次いで繰り返し聴いた、ヒロリンソングのベスト3に入る名曲と化したのである、今回。 テレサ・テンの「時の流れに身をまかせ」にも似たおだやかな雰囲気漂うAメロも良いが、サビのメロディが美しいことこの上ない。そこにヒロリンのたおやかなボーカルが乗っかり、結果!これまたエンドレスで聴き入りたくなる“しびれる”歌になったのである。 加えて申せばこのサビの部分、冒頭のフレーズ“また逢いましょうね”…。 ヒロリンソングに酔ったその日にスポーツ新聞で読んだ記事で、かつて「青春時代」って歌を阿久悠さんと共に作った森田公一氏が、その訃報に対する手向けとして贈ったのがまさに「また逢いましょう」というひと言だったとか。 この記事を読んだ瞬間、偶然とはいえなにか奇妙な符号を私の中で感じさせたんだな。そんなこともあって、余計にインパクトの強い歌となったな…(ちなみに、この歌には森田公一は絡んでないけどね。オマケで言うと、この「また逢いましょう」(会いましょう)は、尾崎豊が最後のライブの最後の言葉として放ったひと言でもある…) そういえば、この歌「ヤマトよ永遠に」の挿入歌(イメージソング?)として発売されたとか。まぁ詞を見ていくとそう取れなくもないが、いやいや、あの頃のヤマトにはもったいない!これはれっきとしたヒロリン名バラードの1曲なのだ! 他にも「女優」(←女性版「夢芝居」だね)「摩天楼」「スローな愛がいいわ」など、心に深く染み渡った曲はいくつもあるのだが、特に上記(中でも「万華鏡」と「愛の生命」)名曲群に酔った。うむ、酔いしれたのであった。 それにしても、ヒロリンのアルバム曲も聴いてみたいなぁ。たぶんどこかのテレビ番組で現在のヒロリンが「ロマンス」や「夏に抱かれて」を歌ってもピンとこないかもしれん。オリジナル音源としてレコーディングされたこの声、この歌い方、このアレンジの、三位一体にこそ酔ったんだしなぁ(でも、今のヒロリンの歌ったバージョンも聴いてみたい気もするけどね) さて、またヒロリンソングに浸ってこよう。堀江さん、浮気してゴメンネm(__)m(なんだそりゃ?) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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