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2008.01.19
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前回からの続き。献血で私がひとつだけ苦手なもの。それは…あの針を刺される瞬間。
そう、私は注射の類が苦手なんである。
まぁ打つ人はともかく、打たれる側でこれを得意としている人もそうはいないよなぁ。

昔むかし、小学1年の夏休み直前。近所の友だちと学校のプールへ泳ぎに(いや、まだあの頃は泳げなかったから-はじめて50m泳げたのは小6の時-水浴びだな)行った私は、横っ腹にイヤな痛みを覚えた。
プールサイドで横たわっていても直らず、すぐに帰宅。痛みがひどくなってきたため親に学校近くの病院へ連れて行かれた。診察の結果は、虫垂炎。盲腸だ。
直ちに入院。麻酔を打たれてそれでも睡眠。で、目が覚めたら。

そこは手術室だった!スッポンポンで手術台の上、横向けに寝かされてたんである。
見えるのは医者と看護婦たちだけ。見知った顔は皆無。当然親もそこにはいない。
で、背中に激痛!何かが刺さる感覚!

まぁ後から聞けば、それは麻酔薬の注射だったらしいんだが、とにかく痛いイタイ!ショックと痛みで泣き叫んでも、容赦なく背中へのアタックは続く。なおも泣きわめき暴れる私(実際、夏だというのにやたらヒンヤリとした手術室の感じや背中にブツブツ刺さるあの感覚、今でもはっきり覚えてるぞ。忘れたいのに…)

結局、これも後で聞いた話だけど、あまり暴れる私に手を焼いたのか、手術は中止。私はと言えば、麻酔効果でなく泣き疲れて寝てしまった…らしい。
次に目が覚めたら、病室のベッドにいた。浦島太郎の絵の枕を頭に。両親と、たしか婆ちゃんも枕元にいた気がする。
こうして私の恐怖の一夜が終わった。窓から見える運動場には、先生と児童の整列している様子があった。この光景もしっかり覚えてるぞ。生涯初めての小学校の終業式には参加できなかったんだよなぁこのおかげで。
ちなみに、今も私のお腹の中には盲腸くん、しっかり居座ってる。長い付き合いだぜ。しかし、手術室で目覚めたのが腹を切られてる最中でなくて、つくづくよかったぜ…。

でもって、この時の恐怖のせいか、やたら注射にビビる体になってしまった(哀)
風邪引いて熱が出たときには、「帰りに本買ってくれなきゃ絶対病院には行かない!」という、おまえ何様だ!的主張を毎回母親に突きつけたし(この癖?実は今でも残ってる。何かの拍子に病院へ行ったその帰りには、どれだけ熱があろうと悪寒がしようとも、本屋に駆け込んでしまうのだ。そして、絶対手ぶらじゃ帰らない。最低1冊、本でもマンガでもなにかしら買っていかないと気がすまないのだ…成長しないヤツだな私も)、学校でインフルエンザの予防接種のプリントが配られたりしたら、注射の1週間も前からドキドキしてたもんな。『あぁ、次に仮面ライダーを観られるのは予防注射が終わってからなんだよなぁ』なんて、仰々しくため息ついたり。

だいたい、人に針を刺すなんざ、狂気の沙汰だっての!何がうれしくてあんなヤバイものぶっ刺されにゃイカンのだ!薬の投入ったって、飲むなり塗るなり他に方法はあるだろってーの!
…なんて思いが、40歳を過ぎた今でもなお、心の片すみに存在している。献血ったってさぁ、どこかのロボットアニメみたいに、胸のふたをパカッと開けて、さぁどうぞ好きなだけ~、なんて具合にできたらいいのになぁ。

もちろん、無論、あったりまえの話、子供の頃みたいにビビる様なことはないけどさ、でも“注射”と聞くだけで1mmくらいは密かにファイティングポーズをとってしまう(むっ、殺気…、みたいなね)こんな私が、情けないやら恥ずかしいやらだ。

と言いながら、半年後にはまた献血するつもりだけどね。くそう、注射なんかに負けてたまるか。
おのれ~、いつか倒してやるぜデストロンの怪人ドクバリグモめ~(なんだそりゃ)





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Last updated  2008.01.19 21:10:55
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