おいし喰ぅ・いただ喰ぅ

今日、秋葉原方面から上野駅に向かって歩いている途中声をかけられました。
カタコトな感じで「スミマセン…」と。
なんだよ、勧誘か？手相か？と思い無視して通りすぎようとしたら
２、３歩ついてきたので見ると背が低くてポチャッとした女性でした。

「上野５丁目」と書かれたメモを差し出して、目がすげーすがってます。
この私にすがってます！！
すぐそばにあった路上の案内地図を見ると御徒町駅のすぐそばが上野５丁目だと
書いてありましたが、話かけても女性は首をかしげるばかり。
日本語がまったくわかんないんですね。
御徒町駅はすぐそばなので連れて行ってあげました。

ところが女性は納得いかない、というか不安そうな顔をするばかり。
確かに「上野５丁目」のあとの番地はどーした？！って話ですよ。

私の携帯を取り出しマピオンとかで地図を出そうとしても肝心なトコで
「有料コンテンツ」になってケチくさいったらもーーーーっ
「これより大きい画像でみたければ入会してください」みたいな。
はぁ？！こちとら毎日地図見る生活してるわけじゃねーんだよっ
今、ＮＯＷ必要なんだよっ！大きい画像でっ！最新携帯のフル画面サイズでっ！

すると女性が電話をかけるしぐさをしたので携帯をかしてあげました。
０９０からの番号なのでジャパニーズモバイルで間違いないようです
男性っぽい声で「ニイハオ？」と出たので慌てて携帯を女性に渡しました。
チャイニーズです。何かわかったか？！
電話を切ったあと女性がメモに「地下鉄（鉄っぽい字）上野」と書きました。
みかんを売ってたおじさんに「地下鉄上野駅って丸井の方でしたよね？」と確認すると
「銀座線？日比谷線？」と聞くので普段ＪＲしか使わない私はあたふたしちゃいましたよ。

同じ地下鉄だから同じ方向だろ、と思って今度は上野駅方面へ向かいました。
信号待ちをしている時に女性は私に指輪をくれました
こう言っちゃなんですが安っぽくて黒いビーズのついた指輪です。
「いいよ！いらないよ！」と遠慮したのですが彼女も「もらってくれ！」と言わんばかりに
私の手ににぎらせるのです。

ありがとうね。
すごく心細かったんだね。

歩きだすと私のヒジのあたりをそっと、でも離しますまいとつかまってきました。

丸井の前にくると彼女はグル～ッとあたりを見渡してました。
「なんかあっちっぽい！」てな具合で指を指します。
タクシープールを越えて浅草通りまで来ました。
ここまでくると私には未知の領域です。ところが彼女は進みます。

……拉致られないよね？！
そんな不安もなきにしもあらず……（・_・；）

どこに行きたいんだよ？！
あなた何しに日本来た？！

すると足ツボマッサージのお店のノボリを見かけて「見た見た！」というしぐさ。
ドトールだったかカフェの看板を見て「食べた食べた！」というしぐさ。
おぉ？何か思い出したのかぁ？！

そしてついに下谷神社と書かれた大きな赤い鳥居を見つけて「あったー！」
毒をくらわば皿まで、じゃないですがついていくとそこは薄暗いビル…
あー…やっぱり拉致られるぅ…

彼女が部屋のドアを開けると３人の女性がいて「あんたドコ行ってたのよ？」
って多分言ってたんだと思うけど４人でチャイニーズで大盛り上がり。
私は何もわからず、すすめられるままにベッドに腰をおろすばかり…

「あんたコッチだって言ったでしょうよぉ？誰よ、このキョトンとした子は？」
「わっかんないからこの子に声かけてみたらヒョコヒョコついてきたのよ～」
みたいな事言ってたんじゃないかと思います。。。

彼女たちが盛り上がってる時に部屋を見渡してみました。
旅行にしては多すぎるだろ？的な荷物。
４人いるのに２つしかないベッド。
彼女たちはなぜここにいるのだろう？？
さっき電話にでたのは男性じゃなかったか？！この中の人じゃない感じだし…
言葉がわからないのでお話することもできません。

彼女も他の女性もみんな「アリガトゴザマシタ！」と言ってくれました。
まぁ、みんなと会えてよかったよかった
なんだかちょっと疲れて、でもちょっといい気分で彼女たちと別れました。

歩いてみてわかったんですが。

上野５丁目じゃなくてさ。
東上野５丁目ぢゃねぇぇかぁぁ