不確実の世界への対処
先日 梅田へ 再就職カウンセリングに行ってきた。現在 ハローワーク通いなので 求職活動のためである。(ただし 就職意識は限りなく ない。)カウンセラーもわかっていて いつも 雑談して帰ってくるのだが私が 西宮ヨットハーバーまで散歩していると言ったら、「それ 哲学の道ですね。」 と言って、一冊「ひらめき脳」という本を紹介してくれた。帰りに 紀伊国屋で買って 読んでみたら 確かに 一気に ひらめいてきた。そうか 人生は 不確実の世界なのか---。(人生だけではない、 相場も 然りだな、なんて)また "セレンディピティ-"と言う言葉が 印象に残っている。「偶然に幸福に出会う能力」とのこと。 うう--ん いいじゃないか。そして 散歩がいかに ひらめきの場であるかということも---。西田幾太郎の"哲学の道"ならぬ 私の"ハーバーへの道"はさしずめ ヒラメキへの玄関だな。今日の結論、この混沌とした 世の中、これを不安がるのではなく 積極的に 楽しむことこそがキモなのだ。 (追伸)そう言えば昨日 将棋の内藤名人の逸話が紹介されていたのを思い出した。--以下引用--〇内藤はふと中原の顔を覗き見たのです。中原は、正座をややくずした姿で座り、ひざの上の扇子のひもを指で軽くもて遊びながら、穏やかな眼で盤を見つめていた。充ち足りて無心の姿であった。猫が戯れているような、幼児が大好きな玩具を前にしたような、楽しげな姿であった。――これには勝てん。と内藤は思った。この切迫した局面を前にして、どうして彼は楽しんでおれるのか。〇長い将棋生活の中ではじめて、内藤は恐怖心を感じます。感受性の豊かな内藤には、中原の無邪気の底にある凄さが見えてしまったのでしょう。「見なければよかった」――闘争心は急速に醒めていき、ずるずると勝負を失います。その夜、内藤は「もうあかん。次も負ける」と言って、著者をガッカリさせるのです。〇敗戦から受けたショックと迷いの末に、内藤がつかんだ結論は「楽しむ心が大事なんや」でした。8年後、同じ王位戦で中原に挑戦した内藤は、1勝2敗で迎えた第4局、後手で中原得意の相矢倉を受けて立ち、速攻で矢倉の第一人者を倒します。そして続く第5戦、第6戦を連覇し、タイトルを奪取するのです。