元・占い師　ルビー

☆　生きていると、いろいろな事に直面します。

　よその人は運が良いのに、自分は運が良くないと思ってしまい、

悲観することも多々ありますよね。

　しかしながら、人は他者のことをどの程度知った上で相手のことを
判断しているでしょうか。

　目先のちょっとした出来事を見て、「あの人は順調に生きているのに、
自分は蹉跌(さてつ)が多い人生だ。」と思ってしまい易いですよね。

　占いの四柱推命学(しちゅうすいめいがく)では、120年の命式(めいしき)を
出します。

　現実には120年も生きる人は、まずいないでしょう。

　古代の中国では、120年掛かって、正四角錐(ピラミッド型)の
底面(正四角形)を一周すると想定していて、それを周天図(しゅうてんず)と
呼びます。

　私の推理では、「人間は120年生きることができたら、人生の答えを見た上で
鬼籍に入(い)ることができる。」ということです。

　どういう事かと申しますと、

　仮に、あなたの年齢が20歳だとします。そして、あなたのお婆さんが
80歳だとします。

　その場合、あなたが物心ついた5歳くらいの頃、お婆さんは65歳だった
ので、

　あなたの記憶のお婆さんの歴史は、65歳から始まっています。

　つまり、お婆さんが生まれてから65歳になるまでの歴史は、
お婆さんの口から出た説明で補っていくことになります。

　家族であれば、身内の証言を得ることができるので、
その人の一生に肉薄することができますが、

　お婆さんと同世代の人の過去については、知る術(すべ)は無いでしょう。

　また、逆の立場でも考えることができます。

　現在80歳のお婆さんは、あなたが赤ちゃんとして誕生した時点で、
すでに60歳になっていましたから、

　お婆さんは、あなたの赤ちゃんから20歳になるまでの歴史を全て
把握できていることになります。

　しかしながら、残念なことに、お婆さんがもしも106歳で他界した場合、
あなたは46歳ですよね。

　従って、お婆さんは、あなたが赤ちゃんから46歳になるまでの
半生は見届けた上で天国に旅立つことになる訳です。

　お婆さんと孫の例を挙げましたが、
　
　どなたの人生についても、誕生から最期(さいご=死に際)まで
確かめることは出来ません。

　四柱推命学では、語り部(かたりべ)と称される家族が存在していて、
「私が他界した後は、Aさんのその後の人生を調べて年表のように
書き写してくれ。」と遺言し、子孫にその役を継承させていったそうです。

　要するに、人の宿命や運命について研究することは、大変に歳月が掛かるし、
根気が要る仕事だということです。

　他者の運命を1年か2年、あるいは10年か20年、知ったところで、
一生から見れば短い期間ではないですかね。

　だから、他者の幸せについて、羨ましがる必要は無いのだ、
ということを若い人たちには理解してほしいです。


　後書きとして　・・・　私の知人で実際に106歳で彼岸に旅立ったかたが
　　　　　　　　　　　　いらっしゃいましたので、106歳を例に挙げました。

　文責　元・占い師　ルビー　

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