ぼよんママの買い物日記

今日は母の日ですね。

先月、母が天国に旅立ちました。

お花が大好きだった母、
ソメイヨシノが咲いて、八重桜が咲いて、
そしてたくさんの花々が咲きだしたのを見届けてからの
旅立ちでした。

4年位前からパーキンソン病を患い、
そして去年の夏に癌と診断されました。
積極的治療はせず、
残りの時間を最期のまで父と妹と自宅で過ごしました。

私は去年の夏に病院で会ったきり、
新型コロナでなかなか会いに行けなかったのですが、
3月末にもうお別れが近いかもしれないと父から聞いて、
会いに行くことにしました。

すっかり痩せてしまった母を見た時はショックでした。
でもまだその時は話すことができたし、
少し食べることもできました。

大好きな鉄火巻きを誤嚥しないよう小さく小さく切ってスプーンにのせ、
妹が食べさせていました。
その様子が、芸能人格付けチェックみたいだったので、
「格付けチェックみたいだね。」と言ったら、
母はくすっと笑いました。
母が笑ってくれて、すごくうれしかった。

次の週に行ったときは食べられなくなっていました。
お茶をストローでほんのちょっと飲むくらい。
でもまだ話はできました。

ほとんど私が一方的に子供たちの話とかテレビの話とかしていたのですが、
息子の背がすごく伸びたんだよ、って話をしたら、
「もうお父さん（の背）は越したの？」
と答えてくれました。
私の話をちゃんと聞いてくれてるんだなと思ってうれしくなりました。
中三の息子の修学旅行、コロナでなくなっちゃうかもしれないんだぁって話をしたら、
「かわいそうねぇ。」と言ってくれました。

次の週に会った時はほとんど話すことができなくなっていました。
それでも手を握って、答えようとしてくれました。

会いに行くたびにどんどんその時が近づいているのが分かりました。

部屋には母の好きだった歌が流れていました。
さだまさし、井上陽水、加藤登紀子、氷川きよしなど
母の買ったCDを妹が順番にかけていました。

毎週母に会いに通いながら、
私の頭の中ではずっと竹内まりやの『いのちの歌』が流れていました。
↓
​
いのちの歌 [ 竹内まりや ]​

この歌の最後の歌詞がたまらないです。

♪生まれてきたこと
　育ててもらったこと
　出会ったこと
　笑ったこと
　そのすべてにありがとう
   この命にありがとう

4月12日は両親の51回目の結婚記念日でした。
少し早かったけど、カーネーションの花束を買って
会いに行きました。
お祝いなのでスーパーのお寿司を買って父と妹と三人で食べました。

カーネーションを見せたら、
弱弱しかったけど、手を握ってくれました。
もう水も飲めなくなっていました。

4月17日、会いに行ったら、
手を握ることもできなくなり、目も合わないようになっていました。

私はいつも通り、子供たちの話や旦那の話、
テレビの話をしたり、娘が学校の校外学習で行った鎌倉の写真を見せたりしました。

それから、自分が子供のころの話をしました。
3姉妹の真ん中だった母、おばさん二人とその家族も一緒に
夏はうちに集まって夜遅くまでテレビを見たり、トランプしたり、
父方のおばあちゃんちに海水浴に行ったり、
秋は梨狩りに行ったりしたこと、
母が歌いながらご飯を作っていたこと、
お正月は家族総出でおせち料理を作ったことなどなど、
たくさんの楽しかった出来事を思い出し、
本当に幸せな子供時代を過ごしてきたなぁと
しみじみと思いました。

すごくすごく楽しかったよ、ありがとね、
と、母に感謝の気持ちを伝えました。

そして私も母と同じように子供たちが小さい頃は
あっちこっち遊びに出かけたり、
家族でいろいろな小さなイベントを企画したりして
幸せな時を過ごしてきたなぁと、
あらためて感じました。

母に孫との時間を過ごさせてあげられたことは
私にとって親孝行になったかなぁと思いました。

もう目を合わすことはできなかったけど、
手を握り返してくれることもなかったけど、
きっときっと母は私の話を聞いている、と思い、
たくさん思い出話をして、ありがとうを伝えて、
子供みたいに母のほっぺたに自分のほっぺたをくっつけて、
「大好きだよ。」と何度も言いました。

その翌日の朝、母はとうとう逝ってしまいました。

朝、父と妹がいつものようにおはよう、と母に言いに行ったら、
呼吸をしていませんでした。

まだあたたかかったので、
多分朝だったのだろうと、お医者様が言いました。

私が来るのを待っててくれたんだな、と思いました。
亡くなる前日にきちんと感謝の気持ちを伝えて、
思う存分、くっついてきたので、
私は何の悔いもありません。
そうさせてくれた母は、本当に優しい。
最後の最後まで優しい母でした。

私がこんなおばさんになるまで生きてくれて、
本当に本当に感謝です。

最後まで頑張る姿を見せてくれて、
本当にすごい。

とうとう逝ってしまったんだなぁ、と思ったら
すごい喪失感でわあわあ声をあげて泣きました。
泣きながら子供たちの朝ご飯の支度をしました。

声をあげて泣くのなんて、
何十年ぶりだろう？

悲しいと声をあげて泣くんだなぁ、きっと。
年を取って涙もろくなって、
映画を見たり、テレビを見たり、感動して泣いちゃうことはしょっちゅうだけど、
声は出ないもんね。

すぐに会いに行きたかったけど、
待てよ、遺影にする写真、実家にあるかな？と思い、
父と妹に確認したら、ないって言われて。

年を取るとだんだん写真撮るのが嫌になってきますよね。
母はめまいがひどくなってからは
お出かけすることもなくなって、
ここ10年くらいは写真を撮っていませんでした。

私は写真大好きなので、
子供たちが生まれてからの写真のデータはたくさん。
もちろん、そのころまだ元気だった母も一緒に写っています。

もっと前、私の独身時代の膨大な写真のフィルムも
きちんと整理してあるので、
結婚する前に家族で旅行した写真もあります。

なので、その日は家で遺影を決める作業をしました。

それと、葬儀の時に思い出の写真をモニターに流すこともできると言われ、
30枚ほど選ぶことになりました。

一番新しい写真は9年前、
父と母の古希のお祝いをお寿司屋さんでやったときのもの。
その前が娘が7歳、息子が4歳のときの七五三の時の写真。

あれこれ迷った末に、古希のお祝いの時の写真を遺影にしました。
その時は娘がお祝いのメッセージを渡したり、
「マルマルモリモリ」を息子と一緒に歌って踊って披露したり、
楽しいひとときでした。
選んだ写真の母もすごく楽しそうな笑顔。

あたりまえだけど、
この写真が遺影になるなんて、思いもしませんでした。

思い出の写真はこの古希のお祝いの時の写真、
子供たちの七五三の時の写真、
子供たちが生まれた時の写真、
私の結婚式の写真、
そして結婚する前の家族旅行の写真。

もっともっと古い写真も入れたかったけど、
30枚なので、この中から選ぶことにしました。

選びながら、楽しかったことが思い出されて
なんだか死んじゃったなんて信じられなかった。

次の日、実家に帰り、
亡くなった母を見て、またわあわあ泣きました。
もともと背が低くて小さな母が、
痩せて本当に小さくなっていました。

亡くなる前日、
ちょっと汚い話になっちゃうんですけど、
母はウンチをしたんですね。

もう何も食べてなかったのに、
出るんだなぁと思って
看護師さんが処理してくださるのを見ていました。

ウンチは娘が生まれた時のウンチにそっくりでした。

生まれたばかりの赤ちゃんも
まだおっぱいはほとんど飲んでないのに、
ウンチが出るじゃないですか。
あれにそっくりだったんですね。

なんか生まれてくるときと死ぬときのウンチって
おんなじなんだなぁ、なんて不思議に思いました。

葬儀場に運ばれる日の前日は
父と妹と三人で、母を囲んで思い出話をしながら過ごしました。

お花が大好きで、よく花の苗やら土やら
歩いて買いに行っていた母。
小さな庭にレンガの小道を一人で作った母。

バラを見に行ってはバラを買い、
アジサイを見に行ってはアジサイを買い、
一緒によく花を見に行きました。

棺の中にもたくさんたくさんお花を入れてあげました。
花に囲まれて、苦しみから解放された母はとってもきれいでした。

葬儀の日は晴れ女の母にふさわしく、ピッカピカのお天気でした。

母の最期の日が近づく中、
喪服を新しくしました。

20歳の時に買った喪服は
さすがに50歳ではサイズ的にもデザイン的にも着られません。

買いなおさなければと思いつつも、
デブすぎてなかなか買えず、
結局母が亡くなるときに買うことになってしまいました。

30年ぶりに喪服を買いましたが、
まあ、いろいろと進化していてびっくり。

まず、ファスナーが後ろではなくて前についていて、
着替えやすくなっていました。

それと、デブにはちょっとうれしい、
ウエスト切り替え。
すとんとしたワンピースよりも少し瘦せて見えます。

サイズは20歳の時よりワンサイズアップしました。
デザインは年を取ったので、首周りが少し隠れるよう
ワンピースにフリルの襟が付いたものにしました。

同じものではないのですが、
イメージ的にはこんな感じです。
↓
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それと初めて数珠を買いました。

今年50歳になり、
年齢的に節目となるので、
いろいろな人の本を読んでるんです。

それで後藤由紀子さんが、
数珠と袱紗袋をそろえたって書いてあって。
↓
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大人暮らしで見直した10のもの （ナチュリラ別冊） [ 主婦と生活社 ]​

数珠って色々あって迷いましたが、
私はお店で見てひとめぼれした桜の数珠にしました。
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数珠 女性用 約8ミリ 紅桜 ローズクォーツ 正絹2色房【略式数珠 京念珠 念誦 京都 和桜 正絹房 さくら 天然石 紅水晶 葬式 じゅず ピンク JIM 2000200200369】【数珠袋付き】【送料無料】
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それと礼装用の黒のストッキングを購入。
↓
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ATSUGI礼装用【厚手】ストッキング（黒色）ゆったりサイズ＿3枚で1480と安！【こちらの商品は取り寄せとなりますのでお届け迄に7日程度かかります。】
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若い時はよくわかってなくて、
黒ならばよいのかなと思って、
真冬の葬儀の時にタイツを履いていってしまって、
それはダメだよって言われて
慌ててコンビニでストッキングを買ったことがあります。

これなら間違いない！っていうものを買っておこうと、
いろいろ探したらこれを見つけて。
ストッキングですが、ちょっと厚めなので、
冬も少しはあったかいかなと思って買いました。

通夜と葬儀と万が一破けた時のことを考えて
3枚セットで買いました。

あとブラックフォーマル用のカバンも買いなおしたいなぁと思っています。
20歳の時に買ったものがあるのですが、
もうちょっと大きめのバッグにしたいなぁと思って
今いろいろ探しているところです。

さてさて、今日は母の日です。

今日ショッピングモールに行ったのですが、
いろんなお店で母の日のプレゼントが売ってました。

このショッピングモールに、
何度も母のプレゼントを買いに来たことを思い出して、
涙が出そうになりました。

母は体が小さかったので、
合う服を選ぶのが大変で、
何時間もかけてプレゼントを決めたっけ。

子供のころから母の日には
妹とお小遣いを出し合って、
プレゼントをしてきました。

母が買い物に行けなくなってからは
母の日とか誕生日じゃなくても、
母に似あいそうな服を見つけると
買って送ったりしていました。

そういうことももうないんだなぁと思うと、
本当にさみしいです。

私の母の日は終わっちゃったんだなぁ。

って、私自身、母親なんですけど。

我が家の子供たち、母の日だからって、
プレゼントなんてものはくれません。
お手伝いとかも特にしてくれず。

去年コロナ禍の中、暇すぎたのか、
娘が珍しくアップルパイなんぞを作ってくれて、
息子が折り紙でカーネーションを作ってくれましたが
今年の母の日は例年通り特に何もなく、終わろうとしております。

母の日と言えば、
私にとっては自分が母親になってもずっと
子供として母に感謝の気持ちを伝える日でした。

ではでは今日はこの辺で。