難病請負人 中村司です。
【関節リウマチの原因菌を発見】という記事について知人から質問を受けましたのであなたとシェアしたいと思います。
日経産業新聞に掲載された「関節リウマチの原因菌を発見」という記事、細菌・ウィルスをどう思うか、ということでした。
【関節リウマチの原因菌を発見】
バイオベンチャーのエムバイオテック(東京・江東、佐藤征二社長)は関節リウマチの原因菌を発見した。
特殊な炎症物質を作る菌で、4割近い患者の関節から見つかった。
協和発酵の子会社の協和メデックス(東京・中央、伊藤菁莪社長)と炎症物質の検出試薬を共同開発中で、2月にも試作品が完成する。性能を検証し臨床診断薬として3年内の承認申請を目指す。
関節リウマチは自己免疫疾患の一種。患者に特定の抗生物質を投与すると「約4割が快方に向かう」と米リウマチ学会(アメリカ・リウマチ学会)などが指摘し、原因菌探しが進んでいる。
[2006年1月5日/日経産業新聞]
個人的見解をいうと、こういう記事は全くあてにならず、今まで大きな前進には至った例をほとんど聞きません。
特に「新薬、特効薬ができた」という記事は、おそらく確実にガセネタと考えていいと思います。
「全て外れる」といった呪いの言葉を言いたくないのですが、今まで外れまった天気予報みたいなもので、当たった実績がほとんどない、という現実があります。
まぁ、おそらく売名行為に近いような。。。。
優秀な先生はこういった新聞を全く信用せず、即時にゴミ箱行きとなります。
とはいえ、こういった記事に心を大きく振り回されてしまう患者さんは気の毒でもあります。
もう一つポイントがあり、リウマチと細菌、ウィルスが関係あることは事実だと思います。
ただ、1つ2つではなく多種の細菌、ウィルスなので原因を特定してもあまり意味がない、というのが私の見解になります。
例えばわたしが報告を受けているものだけでも数種類ありますが、細菌、ウィルスなど特定しなくてもかまわないのです。
リウマチは治る病気であり、治った患者さんは原因菌などむつかしいことは全く知らなくても、治っていたのです。
意味のないことにエネルギーを注ぎすぎて、いつまでも本質に到達できない現代医学を本当に残念に感じます。
まあ、本質に到達すれば、医療関係者のほとんどが職を失ってしまうけど。。。。
それが国民の幸福であれば、それでいいのでは、と個人的には考えています。