1979 仙台
広瀬川流れる岸辺 想い出は帰らず早瀬(はやせ)躍(おど)る光に 揺れていた君の瞳時はめぐり また夏が来てあの日と同じ 流れの岸瀬音(せおと)ゆかしき 杜(もり)の都あの人は もういない七夕の飾りは揺れて 想い出は帰らず夜空輝く星に 願いをこめた君の囁(ささや)き時はめぐり また夏が来てあの日と同じ 七夕祭り葉ずれさやけき 杜の都あの人は もういない青葉通り薫る葉緑 想い出は帰らず樹(こ)かげこぼれる灯(ともしび)に ぬれていた君の頬時はめぐり また夏が来てあの日と同じ 通りの角(かど)吹く風やさしき 杜の都あの人は もういない時はめぐり また夏が来てあの日と同じ 流れの岸瀬音(せおと)ゆかしき 杜(もり)の都あの人は もういない若いときの思い出は帰らず。・・・か。