ホスト万葉集 嘘の夢 嘘の関係 嘘の酒 こんな源氏名サヨナライツカ [ 手塚マキ...
見つめ合い あ、 これダメだね 照れ笑い カラダは離すもココロは密で
東京・新宿の歌舞伎町で働くホストたちが、歌集「ホスト万葉集」(短歌研究社)を出版した。愛の言葉で女性をもてなすホストの作品は,本職の歌人も高く評価。虚栄の「夜の街」イメージの裏側にある歌舞伎町のリアルな「今」を噛みしめ,ホストが紡ぐ短歌は、鋭く読む人の胸に刺さる。
夜が更けて意外と広いゴジラ前 静けさ光る靖国通り
歌集はホスト歌会で詠まれた約900首の中から、編者の俵万智さんらが選んだ,笑って泣けてちょっと切ない,珠玉の300首が胸をさす。
・「君からの返信ないが既読付く 俺に連絡いま自粛かな」
と“女性客に思いをはせる歌
・「千円を前借りにして口にするおにぎり一個の我の悔しさ」
と、我が身を悔いる歌と,多種多彩な内容。
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オンラインで会議ができるアプリ「ZOOM」で歌会や勉強会を続けたホストたち。歌舞伎町のリアルな「今」を噛みしめる彼らが紡ぐ短歌は、鋭く私たちの胸に刺さる。
本書には、編者である俵万智さん、野口あや子さん、小佐野彈さんと手塚マキさんによる座談会「ホスト短歌の原点は、元祖チャラ男・光源氏です」も収録されている。