JR肥薩線 鉄道で復旧検討
明治42(1909)年 全線開通の百年レール
肥薩線は,去年7月の豪雨で熊本県内で2つの鉄橋が流されるなど大きな被害を受け,熊本県の八代駅と鹿児島県の吉松駅間で不通が続いています。
JR九州は,「100年に一度と言っても過言ではない経験のない大災害だった。次の100年に向けてどうやって復旧すればよいか,考えていかなければならない」とし,肥薩線の近くを流れる球磨川の治水の方針が固まれば,まずは鉄道の形での復旧に向けて検討を進める意向です。
復旧方法の検討にあたっては,「球磨川に適した鉄道を敷設するという事業になるのではない。新たな鉄道を敷設するぐらいのつもりで検討していきたい」とし,まずは鉄道の形での復旧に向けて費用の概算などの検討を進める考えを示しています。
さらに,「地元の皆さんが最終的な結論を出すべきではないか」ともし,復旧方法の決定には地元との協議が必要だという認識を示しています。
◆肥薩線
・熊本県八代駅~鹿児島県隼人駅
・全長124.2キロメートル
・明治42(1909)年11月21日 全線開通
肥薩線は熊本県の八代駅から鹿児島県の隼人駅まで,南九州の雄大な車窓風景を満喫できるJR九州の山岳路線です。八代駅から人吉駅を川線,人吉駅から吉松駅を山線と呼び,川線は球磨川沿いを,山線は文字どおり山中を走ります。山線は急勾配で,蒸気機関車時代は難所中の難所でした。
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