3日,静岡県沼津市の沼津御用邸東附属邸第1学問所で指された,将棋の藤井聡太棋聖(王位との二冠)に渡辺明名人(棋王,王将との三冠)が挑戦する第92期棋聖戦五番勝負第3局は,藤井棋聖が100手で勝利。通算成績を3勝0敗とし,18歳11カ月という史上最年少でのタイトル初防衛を達成すると同時に,タイトル通算3期獲得で同じく史上最年少での九段昇段を果たした。
対局結果
| 第一局 | 第二局 | 第三局 | 第四局 | 第五局 |
藤井聡太 将聖 | ○ | ○ | ○ | | |
渡辺明 名人 | ● | ● | ● | | |
┏┓
┗■ バックナンバー 「藤井聡太棋聖 ヒューリック杯棋聖戦」
https://plaza.rakuten.co.jp/80percent/diary/202006080000/
>>>藤井聡太論 将棋の未来 (講談社+α新書)谷川浩司著
「天才は天才を知る」。レジェンドが迫る巨大な才能の秘密。
AIの登場以降,大きく変貌する将棋界。そこに現れた若き天才・藤井聡太。
14歳2ヵ月・史上最年少のプロデビュー後,衝撃の29連勝から始まり,史上最年少でのタイトル獲得など,次々と記録を塗り替えていく彼のすごさとは? 人間はどこまで強くなるのか?
その謎を,史上最年少名人位獲得の記録を持つレジェンドが,自らの経験を交えながら,さまざまな角度から解き明かすとともに,多士済々の頭脳集団が切磋琢磨し,進化しつづける将棋の魅力を伝える。
第一章 進化する藤井将棋
ケタ外れの「頭の体力」・棋士も経験する「ゾーン」状態・時間配分をコントロールする
第二章 最強棋士の風景
谷川・羽生の両方を持っている・トップ棋士の研究量・シビアな勝負師に徹して
第三章 不動のメンタル
負けん気と平常心の両立・記録ではなく,強くなること・最年少名人記録は破られるか
第四章 「将棋の神様」の加護
羽生世代が起こした序盤革命・苦手意識をどう克服するか・恐ろしいほどの強運
第五章 「面白い将棋」の秘密
勝った相手に楽をさせない・将棋は学業にも役に立つ・盤面をイメージせず読む・強さの源泉は詰将棋にあり
第六章 AI革命を生きる棋士
人間と異なる形勢判断・強さとAIは関係ない・自分で考えなければ強くなれない・一局で一手研究が進む時代・五十代の戦い方
第七章 混沌の令和将棋
堅さよりもバランス重視・トップ棋士に求められる受けの力・美学に反した手を見直す