>>>楽天・三木谷氏も刺激のBTS経済圏 成長のヒントなるか
楽天グループの三木谷浩史会長兼社長は、楽天グループが9月末に開いた自社のオンラインイベント「楽天オプティミズム2022」で、K-POPグループ「BTS(防弾少年団)」を世に送り出した、BTSの所属事務所HYBE(ハイブ)の米本社CEO(最高経営責任者)で、グローバルCEOも兼ねるレンゾ・ユン氏と対談し感銘を受けたと語った。
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BTSの結成からデビューまでの鍵となった立役者レンゾ・ユン氏に、三木谷氏は、問いかけた。
Q 三木谷氏:「ファンを尊重するという哲学はハイブの成長にどのような影響を与えたのでしょうか」
A レンゾ氏:ファンとの地道な対話の積み重ねが重要
レンゾ氏は、最初は小さかったBTSがファンを巻き込みながら成長する過程を、次のように説明した。 デビュー前から「スターになる」という目標を大切にして、アーティスト活動の舞台裏をネットで配信する、素顔を見せながらファンとやり取りするオンラインのコミュニティー「Weverse(ウィバース)」をつくる、BTSが開発に携わるゲームを世に出し制作過程もコンテンツにする――。
--ファンがコンテンツを作り、さらに多くのファンを引き込む」。レンゾ氏の話は、世界で存在感を示すためにはファンとの地道な対話の積み重ねが重要である。
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特定の商品や人物に熱狂した人同士の集団を「ファンダム」と呼ぶ。三木谷氏は、BTSが世界に躍り出るポイントとしてファンダムが重要であったことに「感銘を受けた」と語った。
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┃★┃ 海外ビジネル展開のヒント
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楽天の国内事業は堅調である。21年12月期の売上高は電子商取引(EC)事業や、2500万枚超を発行しているクレジットカード「楽天カード」などフィンテック事業が好調で前の期比17%増の1兆3982億円だった。国内のECは流通総額が5兆円を超え、10兆円を目指している。
楽天全体の21年12月期の売上高のうち海外事業は16.9%。海外での成長を目指す楽天にとって、BTSの「ファンとともに成長する」という考え方は、海外ビジネス展開のヒントとなり得たのではないか。
source:
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC1349E0T11C22A0000000/
[日経ビジネス電子版 2022年10月12日の記事]