何歳からだって読書を始めれば、新たな「ステージ」へ。教育学者の明治大学齋藤教授が、新刊『人生最後に後悔しないための読書論』(中公新書ラクレ)では、文学や哲学からマンガまで古今東西の作品をもとに、人生100年時代を充実させるヒントを満載。
▼本田宗一郎、松下幸之助を例に挙げ、"偉大な経営者の「伝記」で感化されよう”と提言!!
経済関連の偉人の自伝や伝記もおもしろいと思います。たとえば本田宗一郎なら、『得手に帆あげて』(知的生き方文庫)という著書の他、多数の書き手による評伝があります。私も一〇冊以上は読んだと思いますが、そこに書かれた本田の言葉は、いずれもイキイキとして迫ってきます。その生涯自体が大きなドラマだったと言えるでしょう。
あるいは、日本を代表する経営者として、しばしば本田と並び称される松下幸之助の著作も数多くあります。経営理念のみならず、松下の生きた高度成長時代の熱さや、松下の人間観や人生論まで知ることができるでしょう。
(中略)一冊だけ挙げるとすれば 『松下幸之助 成功の金言365』 (PHP研究所)がいいでしょう。文字どおり松下の言葉を三六五日分そろえたもので、一年がかりで丸一冊読み終えることができるわけです。 出典:『人生最後に後悔しないための読書論』 65頁