ワサビ成分が高齢者の認知機能を改善
東北大学加齢医学研究所認知健康科学研究分野准教授の野内類氏らの研究発表にによると、ワサビ成分は高齢者の認知機能の改善に有意で効果が認められた。
これまでワサビの主な生物活性成分である6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート(6-MSITC)は、中年成人の認知機能を改善することが示されていたが、60歳以上の健康な高齢者でも同様の効果があるかどうかは分かっていなかった。
そこで野内准教授らは、6-MSITCの認知機能改善効果についての試験を2018年11月~19年3月に仙台市で実施した。
その結果、「ワサビ成分6-MSITCの12週間摂取は、健康な高齢者の作業記憶およびエピソード記憶を改善する」との結果を得て、「高齢者において、話や人の顔、名前の記憶能力を改善することは重要であり、6-MSITC摂取は高齢者の日常記憶能力の改善に有効である」と結論づけた。