ピー・・・・・ピピピ・・・・・
雅璃沙
(・・・・ここに来てもう1ヶ月か~・・・・・。
私の事はほぼ西園寺家のお父さんの子供であるという事は間違いないらしいけれども、何に手間取っているのか、その後どうなったのかっていう連絡が無いのよね・・・・認知とかそういう問題で手間取ってるのかな?
あずみさんもアズ(一輝)の事を一生懸命さがしてくれているみたいなんだけど、なかなか情報が集まらないみたいだし・・・・いったいいつまでここにお世話になってていいのか・・・・・)
フゥ・・・
雅璃沙
(ここは確かに、今までの暮らしとは比べようがないくらい素敵で何不自由のない生活を送らせてもらっているけれども・・・・・)
雅璃沙
(大きなお屋敷の中には沢山のゲストルームもあるし、広大な敷地の中にはテニスコートやプール、大きな温室の中には綺麗な花や動物が沢山居て、使いたい施設は望めば好きな時間に好きなだけ使わせてもらえるし、服や必要な物も全部揃えてもらえたし・・・・)
雅璃沙
(毎日お茶の時間になれば、あずみさんが美味しいケーキや紅茶を必ず用意してくれるし、お屋敷のお手伝いさん達も皆気を使ってくれて優しいし、フローラちゃんもまだどことなくぎこちないけれども優しくしてくれるし・・・・今まで殆ど一人ぼっちでその日食べるご飯の事を心配していた生活から考えれば、本当に考えられないような夢みたいな生活だけど・・・・・)
雅璃沙
(でも、何不自由のない生活に恵まれていても、こんなに色んな人に囲まれて優しくされていても、アズが居ないんじゃ・・・・私・・・・・・・・・・私やっぱり寂しいよ・・・・・)
雅璃沙
「アズ・・・・・・」
??
「ん?何?」
!?
??
「な~んだ、その後どうしたか心配してたけれども、逆にすっげー良い生活させてもらってるんじゃん!」
??
「それにしても本当にスゲ~ところだな、建物といい庭といい・・・・あの有名なテーマパークかここは!?」
!
雅璃沙
「あ・・・・・・」