ソル
「あっれ~?」
ソル
「っかしいな~?」
ソル
「ここさっきも通らなかったっけ? なぁ!?」
ティムラス
「・・・・・ん~・・・・・。」
ソル
「何だよ何だよ、まだモヤってるのか~?それとも、もうバテた~?」
ティムラス
「いや、もうそんな気分は無くなったけど・・・・
でも、そうだよな、何だかさっきから同じ所をグルグル回ってるような気がする・・・・あの、同じ木がいっぱい生えてる所、さっき俺らが通った跡があるもん。
おっかしいな~、この地図の通りに歩いてるのに・・・・」
ソル
「おいおいおいおい勘弁してくれよ~。
道を見失ってから道を探して獣道をず~っと歩き回ってるってのに・・・・。
お前の持ってきた地図古いんじゃねぇの?」
ティムラス
「そんな事ないよ!
これ、家を出る直前に今年の地図をネットからダウンロードしてプリントアウトしてきたんだもん。」
ソル
「そうなのか?お前結構シッカリしてんな~。」
ティムラス
(だから・・・あんたがシッカリしなさ過ぎなんだって)
ソル
「しかし、お年寄りからお子様まで散歩出来るような散策用の散歩道が整備されいてる森だから道から外れなければ大丈夫と思って安心しきってたけど、まさかこんな事になるとは・・・失敗したな~。
もう随分人類に会ってないじゃん・・・・・・・
って・・・・・お!?あんな所に案内板発見!」
ティムラス
「え?・・・あぁ、本当だ!案内板がある!
・・・・・・・あれ?でも、あんな大きい案内板だったら、さっき通った時に気付く筈だと思うんだけど・・・・」
ソル
「んもう~、いいじゃん!そんな細かい事気にしてたらキリないって!あん時は夢中になって話しながら歩いてたから気付かなかったんだよ。とにかく、丁度良い所に案内板があったんだから見に行ってみようぜ!」
ε=ε=ε=ヘ(^∇^)ノ ~♪
ガサガサガサッ
ティムラス
「あ! お・・・おい!足場の悪い所でいきなり走るとスっ転ぶぞ!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ティムラス
「・・・・ふんふんふん、ここがさっき通った道だろ? で、デカイ岩があった場所がここで、その後こっちに曲がったから~・・・・・
そっかそっか!こっちの方に草に埋もれた道があったんだな!
な、この林を右に150mくらい抜けると小さな小川があって、そこを渡れば散歩道に出られるらしいぜ、行ってみよう!
・・・・っていうか、何だよこのプリントアウトした地図! 案内板と微妙に違うじゃん!」
ソル
「詐欺HPに引っ掛かっちゃったんじゃないの~? とにかく、案内板の方が正しいんだろうから、それに従おうぜ」
ティムラス
「あぁ。
・・・・ん~~でも、ちゃんと正規の地図か確かめたし、ウィルスソフトもちゃんと入れてあるのに・・・そんな事ってあるのかな~?」
ガサガサガサ・・・・
ソル
「お!小さな小川、あったあった!ついでに道も発見!!」
ティムラス
「ホントだ~、やっぱ案内板の方が正しかったんだな。
ちぇ!折角地図をプリントアウトしたのに意味無かったじゃん!」
ソル
「まぁ、今回の事で勉強したと思ってさ~。
しかし、イタズラかなんか分かんないけど、デタラメの地図をHPに載せるなんて酷い事するよな~、シャレになんないぞ?
もし本当にイタズラだったら、そのサイト、通報しといた方が良いぞ?」
ティムラス
「あぁ、そうだな。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ソル
「は~、しかし、一時期はどうなるかと思ったけど、ちゃんとした道に出られて良かったな!」
ティムラス
「あぁ、でも、これまでずっと歩いてきたけど、蝉とか蝶々ばっかでカブト虫とかクワガタらしき昆虫にはまだ出会えてないな。」
ソル
「ん~・・・・・そう言われればそうだな。もっと奥にいかないとダメなんかな~?」
ティムラス
「え~?でも、迷った分かなりな時間が経っちゃってるぜ?
帰りの時間を考えたら虫探しに掛けられる時間はもう2時間くらいしかないよ? これ以上奥に行くのはあきらめるしか・・・」
ソル
「え~~~!?やだ~~~!!
じゃぁ、ここでカブト虫を探せっていうの!?こんな所に居る訳ないじゃん!
ヘタしたら何も見つからないまま帰る事になるぜ!?
それじゃぁ骨折り損のくたびれ儲けじゃん!絶対やだ~!!」
ティムラス
「絶対やだ~!つったって、周りを見てみなよ、散歩道に戻ってきたのに人っ子一人居ないだろ?
誰かしら居れば何となく安心だけど、周りに誰も居ないまま奥に進んで、また道に迷ったら今度こそアウトだぞ?」
ソル
「・・・・う~~~」
ティムラス
「まぁ、俺はずっと歩き通しで疲れたし、喉も渇いたから、とりあえずこの小道を抜けたら平らな所に行って一先ず落ち着こうよ。」
ソル
「そうだな、よく考えたら俺も喉カラカラで・・・・・」
!?
ティムラス
「? どうした?」
ソル
「シ!あそこ・・・・・あそこ!!」
(゚ー゚ )σ クイクイッ
ティムラス
「え?何?」
ソル
「ちょちょちょ・・・・! ソ~っと俺に付いて来て!!」
コソコソ・・・(((((ヽ(゚∇゚;)
ティムラス
「て・・・え?お!おい! また勝手に~!
林に入っていくなって!またさっきみたいに道に迷うぞ!?」
ソル
「大丈夫だって!直ぐそこの木の陰だから!ほら!腰低くして!!
この開いてる所からソっと見てみ!?」
ティムラス
「え~?何を見つけたの?本当は俺、今休憩したいのに~ タイミング悪・・・」
ガサ・・・・
僕の夏休み。【5】に続く。