ティムラス
「何?何が居るの?」
ソル
「ほらほらほら!あそこのド間ん前の木の所、茶色っぽいの見えない?」
ティムラス
「ん~?」
!
ティムラス
「カブト虫!? しかも、かなりデカイカブト虫だ!イマイチ距離感が掴めないから何とも言えないけど、こっからチラっと見ただけでもかなりデカイっていうのは分かる! すげぇ!!」
ソル
「だろ~!?
な、やっぱこの山のカブト虫はデカくて立派なんだよ!見てみろよ!あの色・艶!! 絶対た・・・
一時は手ぶらで帰らないといけないのかと思ったけど、ラッキーはここに隠れてたんだな~♪」
ティムラス
「で?どうする?」
ソル
「どうするってもちろんゲットするっしょ!
今は1匹しか居ないけど、あれだけ立派なのが居るって事は、この近くにも探せば同じ様な大きさの奴も居るという可能性は大だぞ!
幸い、あちらは食事に夢中のようだし・・・・・行くぞ!」
L(‘▽‘)/ レッツラゴー!
ティムラス
「え? あ、あぁ」
ガサガサガサ・・・・
ティムラス
「・・・・なぁ~」
ソル
「ん?」
ティムラス
「あそこまで結構な距離があんのに、どうしてここから迂回して匍匐前進しながら隠れて行く必要があるの?」
ソル
「気分」
ティムラス
「」
ソル
「ウソウソ!冗談だって!んもぅ!す~ぐムキになる~!
何故ってさ、あんな立派なカブト虫なんてめったに出会えないんだから確実にゲットしたいじゃん!
・・・お前、俺の後ろに居るからって俺の美尻ばっか見るんじゃね~ぞ?
あのカブト虫だけ逃さない様に集中して見てろよ!」
ティムラス
「見るか、アホ!!」
ソル
「バカ!デカイ声出すなよ!これからが真剣勝負なんだから会話も禁止な!」
( ` 曲 ´)b シー!
ティムラス
「あ~、ハイハイ、もう好きにしてよ。」
(も~! 無計画に勝手に林に入って行ったり、(っていうか、そもそも道に迷った原因はそれだしっ)人に集中しろって言っておいて自分は冗談ばっかり言ったり、ホンット!自由人だよな~!)
ソル
「ん?今、何か思った?」
ティムラス
「別に・・・・って言うか、思うぐらい自由じゃないか」
ガサガサガサガサ
ソル
「おい!」
ティムラス
?
ソル
「おいってば!!」
ティムラス
「・・・・も~ぅ、今度は何!?
さっき自分がカブト虫から目を逸らすな!会話禁止!って言ったクセに・・・」
ソル
「俺の美尻が魅力的なのは分かるけど、こんな状況の中なのに人のケツ触るなよな~。
そんなに触りたいんなら、後でタ~ンと触らせてやっから~」
ティムラス
「はぁ!?何気持ち悪い事言ってんの!?
物好きな変態じゃあるまいし、誰があんたのケツなんて触るか!!」
ソル
「え~、照れるなって!さっきから何回も俺のケツ撫でてんじゃん!
まったく、血気盛んな男の子は我慢が効かないから困ったものよねェ~
~~~~ y-ξ ̄ー ̄ξ 」
っていうか!物好きな変態じゃあるまいしって随分な言われようねっプンプン!
これでもあたくし、モテましてよ!?
ティムラス
「だ~か~ら~、俺じゃないって! 枝かなんかが引っ掛かってるんじゃないの?
いい加減ふざけるのは・・・」
!!
ソル
「何?」
ティムラス
「え?・・・・あ・・・ソル、それ・・・・」
ソル
「ん?」
ティムラス
「えっと、だから、要するに、お前の尻を触ってるのは俺じゃないというか~・・・うん。」
ソル
「あ~?もう! 何!? ハッキリしないな~! いったい何が・・・・」
!?
ソル
「・・・え? こ・・・・これって~・・・・」
ソル・ティムラス
「 (;‘ー‘) (‘ー‘;) 」
ウ・・・ギャ~~~~!!!
ソル
「何これ何これ何これ何これ!?
って事は、さっきから俺の美尻をツンツンしてたのはこの巨大なヘラクレスオオカブトの角だったって事!?
っていうか、これ本物!? っていうか、日本の山に野生のヘラクレスオオカブトって生息してたっけ!? っていうか、環境破壊の影響!? っていうか、俺はどちらかというとコーカサスオオカブトの方が好きだ~~~!
・・・・うんうんうん! 大丈夫! カブト虫は肉食じゃないから喰われる心配はナイから! な!」
ティムラス
「う・・・うん確かにカブト虫・クワガタは樹液を主食とする昆虫だけど~
ソル~、パニくる気持ちは良く分かるけど、言ってる事が段々支離滅裂になってきてるよ!」
ソル
「こんなに大きかったら虫篭に入らない~ (T_T)ノ曲 」
ティムラス
「そんな事言ってる場合か!
と・・・とにかく、こんなに大きいなんて今年の気象並みに異常だよ!
喰われる心配は無いって言っても、何されるか分からないからここは一旦逃げよう!」
ソル
「くっ・・・・高く売れそうなカブト虫だな~と思ったのに、まさかこんなモンスター級だったとは・・・・」
ティムラス
「はぁ!?
あんた、ペット屋に捕ったカブト虫を売る目的で虫捕りに来てたのか!?」
ソル
「え!?・・・・・い・・・いや! 違っ・・・・これはただ単に言葉のアヤで~・・・・・」
ティムラス
「な~にが『少年の頃を思い出して( *´ー`)フ・・・』だよ!
ったく!結局大人の欲望の小遣い稼ぎ目的だったんじゃん!」
ソル
「いやいやいや・・・だから誤解だって~! それよりも、早く逃げね?」
!
ティムラス
「・・・もう・・・、それは・・・ちょっと難しいかもぉ・・・・」
ソル
「何でよ!?」
ティムラス
「周りを良く見てみろよ、気付かない内に」
ティムラス
「囲まれてる・・・・」
!!!
ソル
「ウソ~!モンスター級のムシキングがこんなに!
しかも、コーカサスとか外来種も居るぞ!?さすが外来種!どの環境にも適応して逞しく生きてるんだな~!
こんなんだから日本の在来種が絶滅に追い込まれるんだわ~」
ティムラス
「冷静にそんな事言ってる場合か!?
!!・・・・オ・・・・オオスズメバチまでデカイのが居る」
ソル
「うわ~、こちらもこれまた立派な大きさで。 ははっ・・・あはははっ」
↑壊れ気味
ティムラス
「あ・・・あのさ、そういえば、オオスズメバチってさ・・・・」
ソル
「! お・・おい、・・・・それ以上言うなよ?」
ティムラス
「攻撃性の強い・・・・」
ソル
「やめろって!」
ティムラス
「強力な毒針を持った、肉食昆虫なんだよね・・・・」
ソル
「だからやめろってばー!!」
ギャ―――――!!!
僕の夏休み【6】へ続く。