ティムラス
「何だよ!?ソルもその歌あの時に聞いてたのか!?」
ソル
「あぁ、聞いてたね~」
ティムラス
「何で言ってくれなかったんだよ~。」
ソル
「だって聞かれなかったし。
どうせ夢なんだし、もう終わった事なんだからいつまでもあの日の事を引きずって話しても仕方ないだろ~?」
ティムラス
「う・・・!確かにそうだけど
でも何だよ、ソルも聞いてたんじゃん。
俺、またあの変な歌が夢に出てくるようになってきたから、てっきり自分の頭がおかしくなってきたんじゃないかと思って悩んでたのに~・・・」
ソル
「ん?でも俺はもうあの時以来その歌は全然聞こえてきてないけど?」
ティムラス
「え?そうなの?」
ソル
「うん」
ティムラス
「微妙に歌詞を変えながら聞こえてくるって事も全然ない?」
ちなみに今回は冬モードな歌詞に変わってたよ。
北風ビュービューねぇマスター♪って・・・
ソル
何だそりゃ!? プッ(≧Σ≦)
「俺、基本あんまり夢見ない方だから~。 爆睡系なんだよね~」
ティムラス
「あ、確かにそんな感じするよね、ソルって」
ソル
「どおいう意味~ぃ?」
ティムラス
「ん~、でもそっか、ソルはあの時以来変な歌は聞こえてないのか・・・じゃぁあれっていったい何なんだろうな?」
ソル
「あまりにもインパクトが強過ぎて頭に残ってる・・・・とか?
っていうかさ~、ずっとティムラスの話しを聞いて思ったんだけど、これってあれっぽくない?ほら、・・・・旅行先とかで拾ってきちゃうってヤツ・・・」
ティムラス
!?
ソル
「『紅葉が素晴らしいという事で旅行客が多い某県〇〇市。
家族で旅行する事になり、とても楽しみにしていたが、泊まった民宿での出来事のせいで、まさかその後自宅でもこのような恐ろしい出来事に巻き込まれてゆく事になるとは・・・・
一向に良くならない体調。毎夜鳴り響くラップ音。直しても直しても向きを変える市松人形。
そして、夜な夜な私の枕元に現れる髪の長い女の正体は・・・?』的な?」
ティムラス
「おまっ・・・! そういう事言うの止めろよ!!」
ソル
「だって~話しが似てるって思ったんだもん。
それに、歌っていったら・・・・・・やっぱ人だろ? 山って言ったらその手の話しが多いし。」
ティラス
「思っても言うなよ!
・・・・と・・・とにかく、今回の事はそんなモンと全然違うんだから!」
ソル
「でもさ~、体調が悪いのと謎の音と、誰も部屋に入っていない筈なのに部屋の物の位置が変わるっていうのは事実なんだろ?」
ティムラス
「う・・・うん。」
ソル
「やっぱあの山で何かに取り憑かれたんじゃないの?このままじゃ精気を吸われて死んじゃうよ? お払いしてもらった方がいいんじゃない?」
ティムラス
「だから止めろって!
ソル、間違っても俺の親父にそんな事言うなよ?俺の親父、バリバリの現実主義者の頑固親父でそういうのムチャクチャ嫌いだから!TVとか映画で見てる分にはくだらないって文句言う程度だけど、お払いだの言った日には『男のくせに何がオバケだ!根性をたたき直してやる!』・・・・って後でエライ事になるから」
ソル
「え?そうなの?こっえ~!
・・・でも、いったいどんな事が起こるのか気になる~。」
ティムラス
「言っても良いけど、ソルも俺と一緒に真冬の空の下、滝に打たれる事になるよ?」
ソル
「マジ?」
ティラス
「マジ。」
ソル
「・・・・・・・やっぱ止めとこっかな。」
ティラス
「その方が良いよ。」
フゥ・・・・ (;ー -)=3 (- ー;)> チョットヒトイキ
ソル
「しかし、親がそんなんじゃぁ、なかなかこの謎の怪奇現象の正体を掴むって事も難しいよな~。
何か手っ取り早く確認して安心する材料が欲しいトコロだよね。」
ティムラス
「だから怪奇現象って言うなよ
まぁ、一応もう現実的に対処出来るような事はしちゃってるしね。
部屋に鍵を掛けたり、害中・害獣駆除業者に見てもらったり・・・・」
ソル
「そんな貴方に今日はこれを・・・・」
ゴトン
ティムラス
「は?」
ティムラス
「カメラ?」
ソル
「ペンタックスの最新デジタル一眼レフカメラ、K-xでございます。」
ティムラス
「・・・・はぁ。
っていうか、何でソルがそんな良いカメラ持ってるの?いつも持ち歩いてるのか?」
ソル
「違うよ~!本当はやっと買ったばっかで使うのがまだ勿体無いんだけど、こういう事もあるかな~と思って今日は持って来たの。」
ティムラス
「こういう事って?」
ソル
「一先ずこれで部屋の写真を撮ってみてさ、何か居るのか確認してみるの。
それ系のが居たら写る筈でしょ?」
ティムラス
「ふ~ん・・・・・て ええ!?」
ソル
「も~!いちいち大きな声出すなよ~! |(; ̄0 ̄)| 」
ティムラス
「だ・・・・だって・・・・部屋の写真を撮るだなんて・・・そんな
(本当に何か写ったらムチャクチャ怖いじゃないかっ!!)」
ソル
「だ~いじょぶ、だ~いじょうぶ! そうそう変なモンが写真に写るなんて滅多に無いからさ~! 逆に何も写らなかったらそんなモン居ないんだって安心出来ない?」
ティムラス
「・・・そ・・・それはそうだけど~・・・・」
ソル
「え?っていうか、ヤダ、マジでオバケかと思ってビビっちゃってるの?」
(* ̄m ̄)ヤァダ~* カワイイ~ン* オコチャマネ~*
ティムラス
「ち・・・違う!!」
ソル
「じゃぁさ~、試しに撮ってみようよ~。
部屋なんて皆普通に友達と一緒に撮ってるじゃ~ん、そんな深く考えるなよ~。」
ティムラス
「え~?う~~~ん・・・・・
あ・・・・あんまりあちこち撮るなよ?」
ソル
「撮らない撮らない」
※ 実際のk-xのファインダー液晶画面はどういう表示なのか知りません。
ティムラス
「っていうか、俺は撮らなくていいから」
グイッ
ソル
「あ
ちぇ~!俺の宝物にするつもりだったのに~ぃ<( ̄、 ̄)>」
ティムラス
「気持ち悪い事言うな!」
ドールストーリー【冬の夜長の・・・・・・?【5】】に続きます。