熊森山~五宗山 2022.8.24
天気予報によると、しばらく晴れマークがない。朝、起きたら曇り空だったが次第に晴れ間が多くなり、行くなら今日だと、かねてより、気になっていた静岡と山梨の県境の山、熊森山(くまもりやま)と山梨県の五宗山(ごそうやま)を目指した。今日は、平日なので高速代をケチって国道1号の一般道を走った。井之頭集落、陣馬の滝付近より、パラグライダーのランディング地点を左に見ながら、林道湯之奥井之頭線(山梨県と静岡県を繋いでいる)を走って、高度を上げ、パラのテイクオフ地点を右に見て、、、毛無山塊の稜線直下の湯之奥井之頭トンネル静岡県側の入口付近の駐車スペースに止める本日の予定コース略図~遅い時間のスタートなので早々に身支度していざ出発!両側がガードレールの黄金橋を渡って、登山口は、トンネルの入口のすぐ右側の斜面にあるのだが、案内標識も何もない。そういう山なんだと自覚してガードレールの脇をすり抜けて入山、まずは井之頭峠を目指す~スタート地点は高度計で1245mを示していた取り付きは、あまり明瞭とは云えない山道から始まった~苔むした岩が堆積する山腹を、わずかな踏み跡を拾いながら登る~これでは、下りに苦労するだろうと思い、枝に赤テープを結びながら歩を進める。炭焼きの跡と思われる場所に出た~ここからの山道?も不明瞭である~たまに見える目印を追いながらの登りが続いた~やっと、井之頭峠に出る~ここからは、毛無山塊の主稜線で一般ルートなので、道ははっきりしている。しかし、風も吹かずよどんだ空気がヤケに湿っぽい!辺りは、霧につつまれて視界は良くない~下界は陽が射しているというのに、アンラッキー!振り返った見えた霞みがちの峰は、雪見岳であろうかウンザリするほどの急な登りが続く~補助ロープは張ってあるものの下りでは気が抜けない~三等三角点標石のある熊森山(くまもりやま)1574m山頂に着~展望はない!休憩もそこそこに標識の後ろ側に派生する西の尾根に入る。これより以降、案内標識はなにもなくヤブ山歩きを強いられた~下り切った最低鞍部の北側は、大きなガレ場になっている~ガレ場以降もほぼ稜線歩きではあるが、踏み跡が薄い箇所もあるのでこの「境界見出標」の標石が正しいコース取りの目安になっている~尾根幅が広くなってくると、さらにこの存在がうれしい!最後の急登をあえぎつつ歩を進める~段々、尾根が広くなっているので要注意~すでに終わって実になったトリカブトが見えだし山頂の一角に出た~カラマツの林や苔むした倒木が転がる平坦で広い山頂部をしばらく歩いて~末端部の五宗山(ごそうやま)1633mに到着!ここにも三等三角点あり~樹林に囲まれて眺望はない~蒸し暑さで、たっぷり汗を吸って重くなったTシャツを着替えて小休止。ここは、虫(コバエ?)が多くて閉口した!耳の中まで入ってくるので防虫ネットを被って軽めのランチを摂った。虫の襲来で早々に下山する~この広い山頂部は、ホワイトアウトになったら方向を誤りそうで心配だ!そんなことを思いながら往路をもどる~やっと、南側の斜面に陽が射してきた!やっぱり太陽はありがたい~少しばかり鬱々とした気分を晴らしてくれた~ガレ場から北面に見えるのは、雪見岳、雲に半分隠れた毛無山かその先は、五老峰への尾根であろうか~なお、中腹に蛇行して見えるのは湯之奥井之頭林道に違いない~熊森山への登り返しから、木の間に見えたのは、さっきまでいた五宗山か!それもじきにガスに覆われて見えなくなってしまった~今日、最後の熊森山への登りかえしは正直云ってきつかった!熊森山山頂にもどる~ここからの下りは、すべて周りはガスのなか!視界10mくらいか~井之頭峠着!ここより稜線を外れて右斜面を下った~炭焼き跡までは、なんとか着いたが、あたりは、さらに霧が濃くなった谷間ゆえに写真以上に薄暗く、ルートを外すことなく下れるか不安が頭の中をよぎった!これはヤバイぞと、、霧にすっぽり覆われて足元は湿気でたいへんスリッピー!往きに着けておいた目印を暗さでどうも見失ったようで、いつしか苔むした空沢の底部を下っていた。どうもコースアウトしたようだなんどもコケながらこのまま下ったら林道には出るだろうが、そこまでの距離がわからない!努めて平常心を保ち往路を思い出す!下りすぎたようなので、右岸の山腹を這うように木の幹につかまりながら体を押し上げて急斜面を登った!トンネルまでもう少しの筈!息を整え這い上がったところに見覚えがあった~助かった!実感であった。数年前に茶臼岳・鳥小屋尾根の2400m付近でホワイトアウトになり道迷いしたことをふと思いだした。あの時は、まだ体力、気力充分だったし冷静に行動し事なきを得たが、、今日はヘタをすれば遭難ものだった!午後4時、スタートしたトンネル入り口に出た!もうヘロヘロだった~デポしたクルマに着いたとたんに雨が落ちてきた~最近、家人にもよく云われているのは、初めて行く山は「ひとりでは行かないで」と、、肝に銘じているつもりでも、タカをくくっていたのかも知れない。早出、早帰りは山の鉄則もそうだ!判っていながらいつしか甘く見ていたようだ。最後の苦い経験からして、さして展望のないマイナーな本コースへ再び来ることはあるまいが、、帰宅後、インターネットを閲覧していたら、どうやらパラのテイクオフ地点から熊森山への直登コースがあるらしい~秋の紅葉のころに歩いてみようかなあと思い始めるもう一人の自分がいた~懲りない男だ~<参考コースタイム>湯之奥井之頭トンネル入り口11:05~11:40井之頭峠~12:20熊森山12:25~12:45ガレ場~13:35五宗山13:50~14:30ガレ場~15:00熊森山~15:30井之頭峠~16:00湯之奥井之頭トンネル入り口 歩数計→17520歩 2.5万図 人穴(ひとあな)書店で欠品のため持たなかった~