㈱FPコンサルツ広場　FPの幸せ探検隊

皆さんご存知の通り僕は元海猿で、遠泳３マイル（約５．４キロ）泳げたし、
日本赤十字社のライフセイバーの資格も持っている。

だけど、それは過去のこと、それとは知りつつ無理をしてしまうのが中年の男の性か？

皆生温泉の海水浴場は日本海に面してはいるが夏場は静かで海水浴のメッカだ。
海岸の砂が流されないようにトンボロといってテトラポットで囲まれた楕円形の海水浴場がある。


テトラポットの内側はほとんど波もなく安全なはずだった、その湾の出口付近まで泳いでテトラポットに付いているニナ貝、やカキを取った後海岸に帰ろうと思い泳ぎだした。

ところがこの出口付近と言うのは海側に向けての海流が激しい、いくら泳いでも海岸が近づいてこないのだ、心臓は張り裂けそうにドキドキするし、絶対に溺れると思った、頭の中には地元新聞の記事が浮かぶのだ。
「
もと海上保安大学校学生、皆生温泉の海水浴場で溺れる」

僕の命はもうどうなってもいい、残された家族や、海保大の同期に申し訳ない、そんなことが頭によぎり余計にあせってくる。

海で一番怖いのはパニックだ、それを人一倍知っているのに焦りが止まらない。
クロールをやめて顔を水の中に突っ込んで平泳ぎに切り替えた、こうすると海水の下の砂がわずかに見えるからだ、もう足が付くだろうと泳ぎをやめたが、届かなかったのでよけいに焦りだした、死に方としては最も恥ずかしい死に方だ。

元海上保安官としては大声で助けを呼ぶのもはずかしい、とにかく胸が砂に付くまで泳ごうと決心した。

こして、ブログを書いているということは助かったということなのだが、砂の上に上がってもドキドキはとまらない、でも手に握り締めた貝たちはちゃんと持って帰ったということで家族たちは僕のパニックに気がつかなかったようだ。