Gault 追加処理
実は昨日アップした小惑星Gaultの画像ですが、処理が片手落ちでした。 別のSNSで指摘を受けまして、 考えてみたらそりゃあそうでした・・・(^^ゞ つまり 小惑星だって彗星と同様に恒星とは違う動きをしているわけですから 恒星を基準にスタックしたら、移動した小惑星本体の光は シグマクリッピングによって薄くなってしまうわけです。 とにかく尾が見えるかどうか早く知りたかったので 小惑星本体を基準にしたコメットスタッキングをやってなかったのですが 「ちゃんと見えているんだから腰を据えて処理してみてよ」 という意味で、 「これではどこまでが小惑星本体でどこからが尾かわからないね」 と、そのSNSで指摘してくださった方は、おっしゃったのだと思いました。 しかし、20cmF10鏡筒では50秒露出ぐらいでは いかなISO6400でも、小惑星本体はほとんど見えません。 最初の4枚のJPEG画像をトーナメント方式でコンポジットしてみたら 小惑星本体の光もノイズの海から浮かび上がりましたので 最後の4枚も同様に行い、 それで最初のコマと最後のコマの小惑星の位置に当たりをつけ DSS処理の際に、その当たりをつけた位置付近にある かすかな、光かノイズかわからない場所を彗星核として指定して コメットスタッキングをやってみました。 13.2等級のすぐそばをかすめて移動していますので とりあえずその恒星の光の影響をあまり受けていない45コマで 処理してみました。(楽天)(フォト蔵)Gault基準 コメットモード posted by (C)ホシミスト_3013 小惑星本体は約18等級と言われていますが、 これくらいの明るさには写ってくれました。 天リフ編集長様、本体より尾が明るいように見えたのは 私の処理がまずかったからです! スミマセン!!!!!! さて、何やら周りにぼんやりしたものが写ってくるな、と思いましたので 調べてみたところ 銀河があるようですね。(楽天)(フォト蔵)Gault 周辺の天体たち posted by (C)ホシミスト_3013 恒星の影響を気にせずとにかく99コマスタックしたものもあります。(楽天)(フォト蔵)2019.01/30 Gault Full Stack posted by (C)ホシミスト_3013Celestron Edge HD800(D203f2032)Canon EOS 70D(Ir) ISO6400 50秒×99(82.5分)Takahashi EM200(AGS-1L)+PoleMaster2019.01/30 01:27 自宅庭よりDSS(L99D34F42DF34B60)CometMode AveragePSCS2(32Bit) 2倍(APS-C4064mm相当トリミング)NeatImageSuperStarVによる半自動導入 99コマトータル82.5分の撮影だとなめらかにはなりますが 13.2等級の恒星に接近しすぎて小惑星本体が見え辛くなってしまいます。 しかし尾の長さに関してはこちらの方が見やすいようで 右斜め上の 16.2等級の恒星 USNOA2-0750-07341010付近まで 伸びていそうです。 さらに興味深いのは恒星の動き・・・ つまりは小惑星の移動方向と完全には平行になっていないこと。 小惑星同士の衝突による破片がまとわりついている、とされていますが Gault自身が、撒き散らしたものなら、 その公転軌道上にあるはずですからGaultの動きと平行に 広がっているはずだと思うのですが 公転運動とわずかにずれている、ということは・・・ やはり彗星活動?? いや、おそらく衝突してきた小天体の軌道方向に撒き散らされて そのあとはGaultの動きに追従・・・でしょうかね?? 遠い将来Gaultの傍に衛星ができたりして(*≧m≦*) さて、予報通り昨夜から小雨がぱらつき始め 本日は一日強い雨でした。 この時刻雨は上がりましたが、強い西風が吹き始めました。 気温が下がるときの風です、真冬の風。 明日から冷える予報も当たりそうです。