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カテゴリ:読んだ! 読みたい!
ここのところず~っと、時代小説ばかりを読んでいた。飽きたわけではないけれど、ちょっと新鮮な気持になりたくて、「わくわく積読文庫」の中から、この本『宿命』を手にとった。
久々のミステリー。文字通り“わくわく”しながら本を開く。 東野圭吾...初体験。そう言えば、ずっと「とうの」と読むのだと思いこんでいた。「開高健」氏もずっと「けん」だと思っていたし、俳優「米倉斉加年」氏を「さかとし」と読んでいた。挙句には「宮本輝」氏をずっと女性だと思いこんでいたのだ。最初の印象をなかなか変更できずにいる天才のようだ...(^^;) これって、遺伝だと思う。父が同じ傾向をもっている。ずいぶん前だけど、ある日ニューズに民主党の「菅直人」氏が出ていた。「すがさんだぁ」という父の声。私は母と顔を見合わせてしまった。「あ、あのねえ、“菅”は“かん”て読むんだよ...」と私。「あ、そうなんだ」と父は言ったが、それからも何度も「すが」さんと言っていた。 野球中継を見ていたら、「ひでともはいい守備するなぁ」とまたも父の声。「あ、あのねえ、ひでのりって読むんだよ」と私。「そうなんだ」とまたもや父は言ったが、次の日も「ひでとも」のままだった。 この父は物書きの端くれ(けっして、小説家とかいうかっこいいものではなく、地方新聞を発行している新聞記者の落ちこぼれなのだ)。そのせいか、どうも脳味噌がゆがんでいるようで、言葉を文字として記憶するくせがあるようだ。頭の中で、まず文字をインプットしてしまう。その結果読み方が後になり、「かん直人」や「ひでのり」などTVで連呼しているにも関わらず、文字面で記憶する。そして、自分なりの読みを勝手につけて、アナウンサーの声は彼の頭には届かない。新聞記者ならば、正確な文章が要求される。だから、文章を書くには、彼のこの思い込み症候群は、何の障害にもならないのだ。 私ができることと言えば、気づいた時に間違いを正す努力をすることと、よそで「すがさん」などとしゃべらないでくれ~、と祈るばかりである(><) 記者を落ちこぼれたのもこんなとこに原因があるのかも... と、実父の恥さらしはこのへんにして、本題は本だい!(寒ッ) そうそう、東野圭吾。初めて読みました。わくわくしながら本を開く...ってこれはもう書いた。 結果(早ッ)、一気に読んでしまった。面白かった。なんで、もっと早くこの方の本を手にとらなかったのだろう、と少し損をしたような気分を味わう。 ミステリーと言えば、たいていは犯人探し。もしくは、犯人が最初からわかっているうえでの、謎解き。これが王道だろう。 確かにこの『宿命』も、犯人探しの楽しみはたっぷりある。それも楽しみながら、伏線としての宿命の糸をたぐっていく、もうひとつの楽しみも十分与えてもらったのだ。 複雑に絡んでいた糸...糸の端と端を持って引っ張ってみたら、実は全く絡まっていなくて、一本の糸がまっすぐに伸びていてビックリ! というような読後感。わかりずらい言い方だね(^^;) 犯人探しや謎解きを提起する「殺人事件」と、「宿命」という別の物語が微妙に引っかかってきて、奥行のある話になっている。 私の拙い説明&感想だと、東野氏に迷惑がかかる怖れがあるので、裏表紙の文章を引用させていただこうっと♪(ずるい?) 【高校時代の初恋の女性と心ならずも別れなければならなかった男は、苦闘の青春を過ごした後、警察官となった。男の前に十年ぶりに現れたのは学生時代のライバルだった男で、奇しくも初恋の女の夫となっていた。刑事と容疑者、幼なじみの二人が宿命の対決を果たすとき、余りにも皮肉で感動的な結末が用意される。】 と、こんな感じ。 私は作家にはまるタイプなので、これから東野圭吾氏の本を読むことも多くなるだろうな。 あ、そうだ! 父の名誉のために、けっしてバカではないことを強調し、追記しておきます(^^;) 読書って、ほんとにいいですねぇ、では、さよならさよならさよなら(^0^)/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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