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テーマ:今日のお仕事(133)
カテゴリ:給食室だより
昨日、自校給食の取材に、テレビカメラとレポーターがやってきた。と言っても、地元のケーブルテレビなんだけどね(^^)
10時半頃、学校にやってきたテレビクルーは、下処理室、調理室など、私たちが仕事をしている様子をテレビカメラで撮影し、出来上がった給食が配膳されるもようや、子供たちが食べている姿などを取材して、校長先生と栄養士さんのインタビューをとっていった。 【9日の献立】 ・鮭おこわ ・ワカメスープ ・蒸しハルマキ ・ナムル ・牛乳 この日のメインは、鮭おこわ。みなさんは、アルファ米をご存知だろうか。 炊いたご飯を一度乾燥させ、再度水分を加えることで、美味しいご飯が出来あがるというもの。アウトドアの携帯食や非常時の食料として、一般にも発売されている。このアルファ米を使用して作った鮭おこわだ。 アルファ米の『アルファ』とは、お米に含まれる「デンプンの状態」を示している。 お米は70~80%がデンプンでできている。生デンプン(生米)は、そのまま食べてもまずく、消化しにくいため栄養になりにくいが、水を含ませ 熱を加えると、美味しくて、しかも消化しやすいデンプンに変わる。これを「アルファ化デンプン」と云う。 この「アルファ化デンプン」は、とても不安定なデンプンで、そのまま放置しておくと、また生デンプンへ戻ってしまう。 つき立ての「軟らかいおもち」がカチコチの「硬いおもち」に変わる、「炊き立てのご飯」が「ポロポロのご飯(冷や飯)」 に変わるのは、「アルファ化デンプン」が生デンプンへ戻る現象なのだ。 しかし、この生デンプンに再度、熱を加えると、再び「アルファ化」に変化し、軟らかいおもち、ふっくらとしたご飯に戻る。この様に、デンプンとは非常に面白い特性を持つ物質なのだ。 アルファ米は、この面白いデンプンの特性を生かした食品。アルファ化したご飯は水分を除く(乾燥)と、生デンプンへ戻らず「アルファ化デンプン」の状態を保ち続ける。通常、ご飯は65%くらいの水分を含んでいるが、この水分量を10%程度までカットしたのがアルファ米だ。 アルファ米の歴史は、第2次世界大戦以前からあり、日本に古くからある干飯(ほしい)をヒントに、小麦などに含まれるデンプンのアルファ化技術をお米に応用し、ご飯をアルファ化しアルファ米をつくったのが始まりといわれている。昔からの日本人の知恵が生かされている。 調理時間が大幅に短縮され、煮炊きする必要もさほどないため、非常時や大量調理に向いている。出来あがったご飯は、とても美味しく、炊き立ての状態とほとんど変わらない。これを生米から給食室で炊くと、米を研ぐだけでも大変な作業。ありがたい食品の登場だ。 大釜にこのアルファ米を入れ、具と炊き込みスープを加えてよく混ぜ、5分ほど火にかけた後、20分程度蒸らす。出来あがった鮭おこわを、食管に配管する。ナムルの材料を切ってボイルし、冷やした後調味料で味付け。ハルマキを蒸し、ワカメスープを作る。すべて、同時進行で進んでいく様子を、テレビカメラが追っていく。 この番組がオンエアされると、自校給食の現場がどんなものか、どんなふうに調理がされているのか、どんな料理が提供されているのか、などなど、給食の本当の姿を、一般の人たちに見てもらえる。地元の商店から食材を仕入れていること、できるだけ手作りのものを提供していること、旬の材料を取り入れていること、行事や節季に合わせて献立を作成していること、子供たちと直に接することの大切さ、学校内で給食を作っていることの利点を、父兄や地域の人々に知ってもらう絶好の機会だ。 どのように編集され、番組が放映されるのか、今からワクワクしている(^^) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【賢人訓より】 《疾風に勁草を知る》...しっぷうにけいそうをしる 勁草(けいそう)は強い草のこと。強い風邪が吹くと、風にも負けない強い草を見分けられるということ。 これは、後漢の光武帝(こうぶてい)が初めて兵を挙げた時、旗色が悪くなると皆逃げ出してしまったが、最後まで残って戦った王覇(おうは)に対して、光武帝が言った言葉。 困難や試練に遭遇した時に、初めて人の真価がわかるというたとえ。 逆境のときにこそ、周りに流されることなく強い意志をもって行動しよう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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