Jazz in Chicago
前々回の日記で、ジャズボーカリストの鈴木重子さんについてちょっと書いたので、今日はジャズとの出会いのことを・・。(ジャズとの出会い・・なんて言うと、今はさもジャズに詳しいように聞こえてしまうかもしれませんが、いいなって思うだけで、実は何の知識も無いし、全然詳しくないのです^^;)シカゴの老舗ジャズクラブ「Joe Segal's Jazz Showcase」。 せっかくシカゴに来たのだから、本場のジャズを聴いてみなくちゃ・・と、観光の一環という感じで足を踏み入れました。もちろん、その日の演奏が誰・・ということも知りません。しかし、何しろ本場のジャズクラブ。他に日本人はいなかったと思う。お客さん達は純粋にジャズが好きで楽しみに来ている人ばかりのようで、薄暗い店内はなんともいえない濃密な空気に満ちてました。演奏がはじまる前から、もう空気感だけで、どっぷりジャズに浸かってしまった感じ(笑) そして演奏がはじまりました。黒人のピアノ、ドラム、ベース、トランペット、サックスの5人の構成・・だったと記憶していますが、とにかくCOOL!!抜群にかっこよかった。 複雑な人種の歴史と、シカゴという街のちょっと危険な雰囲気・・そんなのを音の背景に見ていたから余計にかもしれませんが・・。一番の魅力は即興的な要素、魂を自由に躍らせて、アドリブで演奏してゆくところですよね。それは本当に感激の演奏でした。ステージが終わり、外へ出たのは夜10時はまわっていたでしょうか・・。寒い冬の夜・・・シカゴの街に雪が舞い降りてきました。通りの向こうからやってくる背の高い黒人男性が、酔っていたのか空に手をかざし、ひとひらの雪を受けとめる・・そんな仕草をして、私達にこう言った。「 I LOVE SNOW!!」 こんなわからんちんな顔した東洋人に(笑)。いえ、相手は誰でもいいから、この感動を伝えたい・・そんな感じでした。突然だったので、何の言葉も返さず通りすぎてしまいましたが、私も雪の降る風景が大好き。酔ってたら手でも握り返して「ME, TOO !!」って、言えたかも(笑) そう、そんな映画のワンシーンのような場面が、ジャズとセットで思い出されます。ジャズと雪の舞い散る冬のシカゴ・・・とてもご機嫌な夜でした。その後も何度かShowcaseに足を運びましたが、最初に見たステージが(はじめてで印象が鮮烈だったせいかな?)一番よかった。でも、グループの名前も覚えておらず、たぶんその時CDなども入り口に置いてあっただろうに、買わなかったのが今となっては残念です。最初のジャズ体験があまり素敵じゃなかったら、なんだ、ジャズってこんなものかぁ・・と、ジャズの魅力も知らないで、それほどでもない・・と決めつけていたかもしれないですね。最初の出会いでいい出会いが出来て、ラッキーだったと思っています。