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八甲田山のロープウェイ。 山岳小説家、新田次郎の作品、 『八甲田山死の彷徨』 あの八甲田の山を、訪れるなんて。 ロープウェイ頂上は、 冷たい強風が暴れまわっていて、 皆、ぶるぶると震え出しました。 ここまできたら、行くしかないか。 寒さに、めっぽう弱い私は、 靴紐を締め直し、歩きはじめました。 八甲田山の映画の中で、 若き北大路欣也扮する、神田大尉の名台詞。 ｢天は我々を見放した。｣ この美しい山にも、 大自然の氷雪の魔神が住みついています。 八甲田山雪中行軍遭難事件は、 およそ100年前、明治35年１月に実際にあったお話です。 対露戦争に備え、 雪中での行軍を想定して行われた軍事訓練です。 選ばれた、青森歩兵第五聯隊210人が、 雪中行軍の訓練のために八甲田山に入り、 199人が凍死するという、 世界最大の山岳遭難事故でした。 異常寒波の恐れがあったにもかかわらず、 自然の脅威を甘く考えた、 軍の上官命令のもとに強行され、 恐ろしい惨劇を招く雪中行軍となりました。 ロープウェイ山頂の休憩所の中では、 大きなストーブを囲みながら、 大勢の人たちが時間待ちをしていました。 ストーブにあたりながら、 氷雪に閉ざされた山の中、 方向を見失った軍人達が、 つぎつぎと、生きたままの立ち姿で、 凍死していく惨劇の映像に見入っていました。 八甲田は、世界でも有数の豪雪地帯。 真冬には、2メートルほど雪が積もるそうです。 八甲田の氷雪の犠牲となった、若く優秀な軍人たちは、 せめて、歴史の真実を伝えてほしいと 願っているのかもしれません。 地獄沼の紅葉風景。 下山して、震える身体をさすりながら、 「何か、温かいものでも飲みたいね。」 立ち寄ったのは、 ログハウスの宿、「八甲田ホテル」 豪雪を迎える前の穏やかな秋の午後。 「秋の果て幾百もの蛍の火」 ジョゼ
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Jose2812
リヤドロが大好きで、リヤドロミュージアムを創っています。大作の手作りミニチュアドールハウスも☆ イギリス縦断、地中海クルーズ、北欧4カ国の紀行文を、豊富な写真でお届けしています。心豊かな大人のロマンのひとときを、ご一緒に☆
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