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月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。 松尾芭蕉、45才、 俳聖の高みに憑かれ、漂泊の思いやまず、 住み慣れた深川の芭蕉庵を、人に譲り渡し、 一路、奥の細道へと。 栃木県那須郡黒羽町、 雲厳寺。 強い夏の日射しと俗世から、 身を守るかのように、 緑の木立から姿を現した、 厳かな山門と赤いかてつ橋。 静謐な隔世の場所。 芭蕉は、ここ、雲厳寺に、 深川時代から禅の教えを受け、 俳諧師として、最も影響を受け敬愛した、 禅の「仏頂和尚」を訪ねました。 木啄も 庵はやぶらず 夏木立 (きつつきも いおはやぶらず なつこだち) 山奥の「仏頂和尚」の草庵を前にした、芭蕉の句。 うっそうと茂る夏木立の中に、 静かに建っているこの庵を、 さすがの、きつつきも遠慮して、 静けさを破るまいだろうよ。 「竪横の五尺にたらぬ草の庵 むすぶもくやし雨なかりせば」 縦横五尺に満たない草の庵だが、 雨が降らなかったらこの庵さえ必要ないのに。 住まいなどに縛られないで、 生きたいと思ってるというのに。 「仏頂和尚」は、雲厳寺の岩に、 世捨て人らしい歌を書き残しています。 芭蕉は、奥の細道の道中、 ここ、那須・黒羽に14泊も滞在しました。 今世の執着から、 解き放たれたいと願い、 朽ちた苔寺の本尊の姿に、 俳聖人の境地を託し、 「仏頂和尚」の、 無私無欲の面影を追い、 雲厳寺に降り注ぐ夏の光に立ち、 青々と葉を茂らせた、 緑の木立を見上げたことでしょう。 鐘楼の木々の日陰に汗をぬぐいながら。 孤高に草庵で果てた、 「仏頂和尚」の姿を深く刻みながら、 芭蕉は、雲厳寺に別れを告げました。 暑い落葉の中、 芭蕉の、奥の細道の旅は続きました。 《黒羽・東山雲厳寺・重要文化財》
夏の夜、隔世の緑で、涼やかにお過ごし下さいね~♪ いつもありがとうございます 《只今、都合によりコメントをお休みさせていただいて おります。失礼を、先にお詫び申し上げます。m(_ _)m》 姉妹サイトも、 にほんブログ村・クリエイティブライフもご好評をいただいております。 ご愛顧に重ねてお礼申し上げます。(^-^) ↓
「高原と思い出」那須の旅・総集編 2010.07.27
「緑を求めて、沼ッ原湿原を歩こうよ!」… 2010.07.19
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Jose2812
リヤドロが大好きで、リヤドロミュージアムを創っています。大作の手作りミニチュアドールハウスも☆ イギリス縦断、地中海クルーズ、北欧4カ国の紀行文を、豊富な写真でお届けしています。心豊かな大人のロマンのひとときを、ご一緒に☆
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