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私は、小説が書けない

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2006年03月15日
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本日より、シリーズものの開始です。3回に渡ってお届け致します。
題して、“私のまわりの素敵な人達 ― 女性編”。
第一回目の今日は、“Sさんはギャグの‘迷人’”。
Please enjoy!!!

*****************************************************************

Sさんは、母親の旧友。
そして、ギャグの“めいじん”。
ここで一つ言わせてもらうが、
“名人”ではなく、あくまでも“迷人”なので。

例えば今、真夏だとしましょう。
すっごく蒸し暑い。でもクーラーぶっ壊れているし、
汗ダラダラで死にそうだったら?
Sさんを呼ぼう!そして一発ギャグを披露してもらおう。
一瞬のうちに、その場が氷河時代に突入すること間違いないから。
それほど寒い、彼女のギャグは。
ある意味、省エネ効果大なり。

母親と親しい間柄ということで、私もSさんをよく知っている。
しかし、彼女との会話がスムーズに進んだことは数えるほどしかない。
なぜなら、二言目には、必ずギャグを飛ばすから。

仮に「今、何時ですか?」と聞いたとしても、
十中八九、まともな答えは返ってこない。
「○○時だけど、私は赤字」とか。
「A、B、C、D、E、F、ジー!」とか。

まあ、こんな感じですわ。
マジで、聞いてる私が恥ずかしくなるぅ~!!!

しかし、こちらの反応など何のその。
寒いギャグを平気で飛ばし続けるSさん。
だが、意外なことに。
私の母親を含め、おばさま方の間では人気者なのだ。

そもそも、母親の世代にコンテンポラリーなユーモアは通じない。
今をときめくコメディアンが面白いこと言ってても、
彼女たちにとっては宇宙人が話しているようにしか聞こえないのだ。
理由は様々だが、「早口すぎて何言ってるのか分からない」とか
「最近の若い人は頭の回転が速すぎてついていけない」など。

その反面、Sさんのギャグは誰にでも分かりやすい。
それを「寒い」と感じるか、「面白い」と感じるかは人それぞれだけど。
いずれにせよ、“普遍性”を確かなものとしているので
おばさま方は安心して笑えるのだ。

ところで、Sさんは訪問介護の仕事をしている。
勿論、おじいちゃん&おばあちゃん達にも大人気。
30人も介護の人をクビにしてきた気難しいジジイも、
Sさんを初日から大変気に入ったという話は、
その業界でちょっとした逸話にもなっているらしい。
だから彼女のギャグは、“地球を救う”と言っても過言ではないのかもしれない!?
少なくとも、中高年の心に“安らぎ”をもたらしていることは間違いないだろう。

Sさんから今日、我が家に電話があった。
「abimegちゃん、お母さんは?」
「はい、います」と答えた瞬間、身構えた私。

来るぞ~、来るぞ~・・・!!

案の定、
「います~、なます~、しらす~!」と返ってきた。





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最終更新日  2006年03月15日 23時23分55秒
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