中国人による本格派四川風坦々麺
昨日11月3日は文化の日(祝日)。最近知り合いになった中国の方(ここでは仮にヤンさんとします)の家に招かれました。そこで、手作りの本格派中華をご馳走に当日を迎える前から、ヤンさんは何度も私に、「abimegさんは、辛いものは大丈夫ですか?」と確認してきた。そんなの、勿論オッケーよ!ワタクシ、在日コリアンですから。初めてキムチを口にしたのが2歳の時ですから。以来、どんなに辛い料理でも涼しい顔して食べられますからっ!今では辛口のカレーライスにタバスコかけて食べるんだから、私は!どうだ、参ったかっ!?(笑)と、そのようなことを述べると、ヤンさんは笑いながら、「あ~、良かった!私は四川省出身なので、四川風の坦々麺(たんたんめん)を作りますね。四川のお料理は辛いんですけど、辛いものが大丈夫なら、遠慮なく本場のように辛く作りますね」と言った。た、た、坦々麺!?坦々麺大好きけれど、これまで日本の中華料理店でしか坦々麺を食していない私。おそらく中国の方から見ると「本物」ではないはず。だからこそ、中国人による本格派料理。しかも、辛くて有名な四川風だし、坦々麺だし~!ものすごくエキサイトしちゃったよ、まったくさて、当日。ヤンさん宅で、坦々麺の入った鉢を振舞われた時。私は、最初の驚きを経験することに。というのも、私がこれまで知っていた坦々麺はラーメンのように麺が汁の中に浸かっているもの。しかし、こちらの坦々麺はドライ。一見、ジャージャー麺のように見えた。「えっ、ジャージャー麺?」と思わず聞くと、「違います!坦々麺です。これが本物の四川風坦々麺です!」とヤンさんはきっぱり。よく見ると、確かにジャージャー麺のように肉味噌っぽくない。それに、坦々麺独特のスパイシーな匂いがっ!一口食べてみると、その日の二度目の驚きが顔を出した・・・(正直、このようなリアクションでした)味覚が破壊されるかと思いました!死ぬ~!もう、死ぬほど辛い!辛すぎる!私の異変に気づいたヤンさんは、とても申し訳なさそうに、「やっぱり、辛すぎる?別のもの作りましょうか?」と。(ヤンさん、優しい~!)けど、私は「これを食べます!食べさせてください!」と答えた。なぜなら、確かにものすごく辛かったけど・・・めちゃ美味しかったも~ん最後の最後までヒィーヒィー言いながらも、完食。いや~、辛かった。けど、美味しかった!ん?だけど、ちょっと待てよ。腑に落ちないぞ。これほど辛いものに免疫のある私が、どうして?激辛歴が生きてきた年数と同じの筋金入の私が、何故?その答えをヤンさんが教えてくれました。「abimegさんはきっと、韓国系の辛さなら問題ないけど、四川は韓国よりも辛いんです。使っているスパイスも違うし。その正体は、これ・・・」と言って、あるものを見せてくれました。それは・・・中国の山椒日本の山椒よりも遥かに香りが強く、痺れるような辛味があります。だから私は、「味覚が破壊される!?」と感じたのでしょう。ちなみに、中国語では「花椒」と呼ばれ、特に四川料理には欠かせないものらしい。ヤンさんは、この種の山椒をわざわざ中国から送ってもらっているそうです。おそるべし、中国の山椒!まったくの未体験ゾーンでした。激辛クイーンのこの私でさえ完全KO負け。けれど、どんなに負かされても、何故か嫌にならないあの電気ショックのようなビリビリ感。そう、決して「ピリピリ」ではなく、完全に「ビリビリ・・・ドッカ~ン!!!」って感じ。けれども、知らず知らずのうちに、病みつきにさせちゃう不思議な魅力に満ちています帰り際、ヤンさんが袋一杯の中国の山椒をお裾分けしてくださいました。「いや、そんなにたくさんいいですよ」と何度遠慮しても、「いいから、持って帰って。私たち、友達でしょ?」だって。(ほんと、中国の方って・・・このヤンさんと言い、お隣のマーと言い、私が知っている限り、皆さんものすごく温かいなぁ)さて、と。頂いた中国の山椒を使って・・・私も!坦々麺を作ってみよ~っと!言うまでもなく、あの破壊的な刺激にハマッてしまいましたからっ!(笑)