不況で短絡的にならないように
最近、弊社の取引がある中国の工場では、バーコードの間違いや、商品ラベルの貼り間違いが多いです・・。加えて、彼らの顧客からの注文が減っているらしく、生産調整、材料調達の関係で、納期が延びることもよくあります。その上、徐々に価格の値上げを要求されています。こちらとしては、売上げ額が変わらなくても、為替の関係で、日本円に両替したときの額面の少なさに、胃が痛くなるほどなんですけどね・・。一方で海外の顧客からは、値下げ要求が強くなっており、「韓国やマレーシアの工場はもっと安く出来るぞ!」と責められております。我々の顧客は地域の部品商など、規模の小さな企業が多いのですが、彼らは一時的な調達価格にばかり敏感になり、長期安定的に取引をするという視点が乏しいところもあります。一概には言えませんが、我々日本人ほど世界の状況を理解していない企業が多く、現在の状況が酷いことはさすがに知っているのですが、それが何故起こっているのか、これからどうなるのか、ということを考えない場合が多いように感じます。 強く値引きを要求し続けると、僅か数年で取引を拒否されたり、取引先の工場が倒産したりすることもよくあり、彼らは次々と新しい取引先を探さなくてはなりません。それは彼らの利益になりませんから、こちらとしては分かる範囲で状況を説明し、現在の取引条件を維持してもらうよう努力しています。ここで我々が重要と考えているのが、海外顧客からの要望を中国側に伝えて意見を聞き、「我々は客先にこのように説明して、一応の解決が出来た」という報告を入れることです。企業間の取引ですから、注文があり、入金がされれば良いのですが、ただそれだけでは中国企業と長く・深く付き合うことは難しく、大きな問題が発生したときの解決が困難になることもありますからね。中国の楽しいお話はこちら!中国自動車業界の無料レポートはこちらから!