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2022.08.03
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カテゴリ:UK
いま住んでいるのは、北ロンドンのゾーン2と3の境目当たりで、ロンドンの中心から地下鉄で15分程度の結構便利なエリアだ。

よくある「ロンドンの治安」とかいうネット情報は、コピペのコピペの劣化情報を後生大事に使いまわしているため、噴飯もののガセネタがまかり通っているのだが、そんなネット検索結果8割を占める「ロンドンの治安情報」によると、私の住んでいる北ロンドンはどうやら治安が良いらしい。

ウチはヴィクトリア時代の古い家をサックリとリノベした、ロンドンによくあるフラット。天井が高くて、出窓があって、奥行きのある裏庭といった「いかにもロンドンぽい」要素がミーハーな我々夫婦にはうってつけというか、かれこれ5年近く住み続けている。

ウチからちょいと歩けばポッシュなエリアだし、「どこ住んでるの?」の問いに「〇〇〇だよ」と言えば、ちょっとロンドン知ってる人なら「あら、いいところね」と反応されるような、そんな土地だ。

が、しかしね、ロンドンを深く知る者にとっては、最寄り駅とかエリアとか、あんまり関係なくて。同じエリアでも、道を1本へだてると治安の良さ・悪さがガラリと変わることが多い。

実際ウチの最寄り駅から北上するとポッシュな高級住宅街、東方面へ南下すると猥雑なエスニックタウン、真下に南下すると小汚い若者が集うカムデンだったりする。

また、エリアどころか、同じ通りをはさんで高級住宅とカウンシルフラット(公団住宅)が向い合せというのも、よくある光景だ。

さらにここ数十年に加速したジェントリフィケーション(都市の裕福化・階級浄化)で、これまで低所得層が住み貧困と犯罪が交差するような危険地帯が、軒並み近代的な高層マンションやトレンディなカフェやレストランに侵略され、いつのまにやらインスタグラマブルでチャラいトレンディスポットになってたりするから、正直言って「治安がどうのこうの」のエリア区分は、まったくもって意味をなさないのが現在のロンドンなんじゃないかな。

実際私の住む通りの向かい側はカウンシルフラットで、奇声大声や罵倒や喧嘩や破壊音などが珍しくはない。道端に散乱するゴミの状態とか、犬のフンの始末具合とかで、「ああ、ここは、低所得層の住む通りね」と、すぐにわかってしまう。

同じ通りのこちら側は、ビクトリア時代の古臭い建物が並ぶが、ほぼ98%は1件屋ではなく、フラットと呼ばれる、各階ごとに住人が異なるアパート形式だ。そして、5年住んだ感触としては、7割外国人・3割英国人。外国人の内訳は、黒人系と白人系と西アジア系が多く、私のような東洋系は非常に少ない。

と、いかにもロンドン的なごった煮状態の我がストリートであるが、なぜかパトカーや消防車がやたらと来るのだ。(我々夫婦も最近2度ほど消防車を呼んだ。詳細は後日)ちょっとした諍いや喧嘩などで呼ぶのか、月に数回はあの青白いライトがチラチラと窓の外を照らす光景に出会う。

ウチは3階建てのフラットで、各階の住人はそれぞれ異なる国籍、肌の色、性癖、職業的ステータスを持っていて、特に親密になるわけでもないが、お互いに尊重しあっている感じが気に入っている。ベタベタせずとも、助けが必要な時にはお互い手を差し伸べることが自然にできる環境は、心地よいものだ。

が、1年くらい前のこと、ウチのフラットの上の階へ、ダダダダダーッと警察らしき面々が突進していき、しばらくしてから以前の上の階の住人が後ろ手で連行されていった。あらヤダどうしたのかしら?と思っていると、移民局の手入れで検挙されたらしい。

私も以前、ヴィサの切替に手違いがあり、突然「国外退去」の警告が来たくらい、この国は移民に対してマジ厳しい。ロンドンで最初に泊まっていたウィークリーマンションでも一度、不法滞在者を取り押さえしている現場に居合わせたことがある。そのくらい結構頻繁に起きている(のか?)

んで、最近イギリスにしては蒸し暑い日々が続き、リビングの出窓を全開で仕事をしていた昨日のこと、何度も何度も玄関ポーチから屋内へ人の出入りが続き、さすがに「むむむ、何かあったアルか?」と様子を伺うと、なんとまたまた上の階の住人が後ろ手で連行されていった。(以前とは別の住人)

前回は、「あーそうか、イミグレ系ね」と思うような柔らかい警官が主だったけど、今回はがっしりとした強面の警官が多く、ひょっとして犯罪系?といらんこと邪推しながらも、よく声をかけていた住人でもあったので、「それはナイんじゃないかな~」と思いたいナイーブな自分と、「やはり他人の内実はわからないだけに気を付けよう」と背筋を正し神妙な面持ちになった自分が、一瞬だけ同居した。






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Last updated  2022.08.03 20:39:30
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