ベトナムというと、皆さん何を連想しますか?
生春巻き、フォーという麺料理、民族衣装のアオザイ…
近年若い女性の間でも、ベトナム旅行は密かなブームを呼んでいたりして
私自身もいつかは訪れてみたい国の1つでもあります。
でも絶対に忘れてはいけないのが、ベトナム戦争(1960-1975)です。
アメリカを、唯一敗戦国にした戦争です。
昔社会科の授業で、ベトナム戦争に触れ、
なぜベトナムは、大国アメリカに勝てたんだろうと、
幼い私なりに衝撃を受けた事を、今でも覚えています。
この戦争でアメリカが使用した化学兵器、枯葉剤の影響で
結合双生児として誕生した、ベトさんとドクさん。
日本で分離手術が施されたのち、ベトさんは重い脳障害を抱え、今も寝たきりの状態、
ドクさんは仕事に就いたりと、一般の生活が送れる程になりました。
先日、そのドクさんのご結婚という、明るいニュースが舞い込んだ矢先、
新たな結合双生児が生まれていた事を、耳にしました。
11月30日誕生したのは、腹部がつながった双子の女の子で、
来年分離手術を行う事となったそうです。
建前上は、草を枯らして敵の隠れ場所をなくしてしまう、という意図で
大量に散布された枯葉剤の後遺症で、今も苦しんでいる人達は沢山います。
現在生まれてくる子どもたちは、枯葉剤を浴びた人達の既に孫の代ですが、
障害を持って生まれてくる子は、年々増加しているとの事。
戦争が終わって、既に30年余り…。
でも現実には、戦争は終わったとは言えない事実が目の前にあります。
悲劇の連鎖はまだ続いているのですね。
枯葉剤には、数年前に日本でも、甚大な健康被害がもたらされると問題視された
ダイオキシンが、成分として含まれているとの事。
その事実が、更に恐ろしさを痛感させられます。
戦争がもたらした傷跡は、あまりに深いです。