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テーマ:婦人科の病気(1168)
カテゴリ:赤ちゃんまち・筋腫のこと
「おはようございま~す。あーちまるさん、検温です。血圧も測りまーす」
看護師さんの声で目が覚める。 『な・何時だぁ~?!』 時計を見ると6時ちょっと過ぎ。いつもなら、まだ夢の中だ。 検温・血圧を測り終わると再び眠りにつく。 が、またまた起こされる。 朝食が運ばれてきたのだ。時計を見ると8時。 寝ぼけ眼で朝食を頬張る。 今日は、午後から麻酔の先生からの説明。 そしていよいよ、夜から下剤&点滴の針刺しだ! どちらも初めてなので超緊張! 午前は特に何も無いので『さくらももこ』のエッセイを読む。 が、昨夜の寝不足の為か読み始めてすぐに寝てしまった。 目を覚ますと12時。丁度、昼食が運ばれてきた。 …ダラダラ人生だ。 昼食後少しして看護師さんの迎えで麻酔の先生の診察に行く。 麻酔科は、内科などと同じ一般外来の場所にある。 パジャマ姿で一般の患者さん(私服の人)と混じるのは、なんだかイヤだ。 いかにも病人みたいで、とてもイヤだ。 でも、行ってみるとアタシみたいに手術を受ける人達なのか パジャマ姿の人が沢山いた。安心した。 「あーちまるさん、6番診察室へどうぞ。」 中に入ると、先生が何かのデータを見ていた。 「問題ないね。麻酔は全身麻酔。口から酸素と一緒に入ります。 あと、術後の痛みを軽減する為に硬膜外麻酔をしますから。」 説明は以上だった。…なんだか、そっけない。なんだか冷たい先生だ。 「あの~、ひとつ質問してもいいですか?」 「…(先生無言)」 「(アレ?イイのかしら)…えっと~、硬膜外麻酔なんですが、痛くないでしょうか?」 「硬膜外麻酔をする前に麻酔をしますから。みなさんも受けてます。」 …なんだ?!感じワルっ!何だコイツめ! あたしは、痛いか痛く無いのかを聞いてるんだ!的確に答えて欲しい! と、思ったが先生は無言で『もういいでしょ。帰って帰って』オーラを放っていた。 アタシはすごすご診察室を出た。 アイツがアタシに麻酔をかけるのだろうか。ますます不安になってきた。 重たい気分で病室に戻って、ボーっとしていると看護師さんが入ってきた。 「あーちまるさん。お風呂、もう入りました?」 お風呂は、食後にゆっくり入る予定だった。 しかし、今後のスケジュールを聞くと6時の夕食の前に下剤を飲んで 夕食の後すぐに点滴の針を刺すらしい。 なんと!そんなに早い時間に?!アタシはてっきり9時くらいにやるのかと思った! お風呂に行ってみると丁度空いていたので早速入る事にした。 お風呂は普通の家庭用風呂だ。一人30分。 湯船に浸かりたい気分だったが、シャワーで我慢した。 おヘソの掃除、剃毛もこの時済ます。 部屋に戻り頭を乾かす。 小腹も空いてきたので、ベッドの上であぐらをかきながらせんべいをボリボリ頬張る。 頬張りながら『おもしろい番組やってないなぁ~』とチャンネルをパチパチ変えていると いきなりガラガラっと病室のドアが開いた。 『へ??誰?』 ドアの方を見ると白衣を来た人方がゾロゾロと入ってきた。 『…なんだ?なんだ!何事だ?!』 「…あーちまるさん!回診ですよ!!」 小声で、YUKI似看護師さんが集団の後ろの方でピョンピョンしていた。 『マジ?!回診??『白い巨塔』ぢゃん!…てか、聞いてね-し! あ!この先生、病院のホームページで見た!婦人科で一番偉い先生だ!!』 やべー!と思ってる矢先に執刀医がエライ先生に 「明日午後に、子宮筋腫核摘出手術を行います。 子宮外側上部に二つと小さなものが複数あると思われます。 それと、右卵巣の腫れも確認できます。」 と説明し始めた。 アタシは、緊張してしまい身動きを取れないまま(あぐら状態) ジーッと執刀医の説明を聞いていた。(回診の時は寝て待つのが基本と言うことを後々知った) 口の中にいっぱい頬張ったせんべいを隠す為、 口の動きを止めることだけに神経を集中させていた。 「そうですか。では、あーちまるさん。ちょっと横になってください。お腹みせてくださいね。」 せんべいのせいで返事が出来ない。無言で横になる。 エライ先生は、アタシのお腹を触った。 「…うん。…うん。なるほどね。あーちまるさんは何をきっかけに受診されたの? お腹のコリコリ触ったのかな?」 「(え!この状態で話し掛けるか!!)…モゴモゴ…せ・生理…ゴホっ…生理痛が…モゴモゴ…酷かったのが…」 「なるほどね。はい。いいでしょう。」 『白い巨塔』集団は、病室を出て行った。 …あぁぁ~びっくりした!突然の出来事と頬張り過ぎたせんべいのせいで 口の中はカラカラだ! 回診ってこんないきなり来るものなのか?! 『白い巨塔』の時は、違ってたぞぉ~! 時間も朝って思い込んでた!病院によって違うんだ。 5時過ぎ、ダンナが来た。随分早い時間の登場にビックリしていると 午後の半休を取ったらしい。 ダンナに先程の『回診』エピソードを話していると YUKI似看護師がやってきた。 手には、長さ30cm程ある筒状のプラスティック容器を持っており 上下に振っている。シャバシャバ音がする。…そ・それは…もしや…! 「下剤持ってきましたよ~。お食事の前に飲んでください。」 で・でたーー!今回の入院、第一関門『下剤』だぁー。 しかし、30分後に夕飯なのに、こんなタイミングで飲んでしまっていいの? 食事どころじゃないんじゃないか?! そのままの容器では飲みにくいので、持参したスタバのカップに移してもらう。 中身は下剤。でも、気分はスタバだ!! …少し口に含んでみる。 …お!意外とイケるっ!スポーツドリンクを濃い味にした感じ。 コレなら飲めるなっ!と思ったのも束の間、『濃い味』がだんだん鼻につくようになり 3分の1が、どうしても飲めず…。しかし、飲まない訳にはいかない。 そこでこっそり水で薄めて飲んでしまった。…大丈夫だろうか。 薬の分量はちゃんと体内に入ってのだから良しとしよう! 6時。夕食。下剤を飲んで15分。しかし、何の変化も無い。 アタシは過去に下剤を飲んだ事が無い。 イメージ、飲んですぐにトイレ!って思っていた。そうでもないみたいだ…。 6時30分。夕飯、穏やかに終了。 お腹、今だ変化なし。 6時40分。腸がゴロゴロ動いてきたなぁ~と思った瞬間! キ・キタ―――!ト.トイレにいきたい!! ダンナにはテレビのイヤホンを耳に装着してもらい、音量UP! そしてアタシはトイレへ!! はぁ…個室で良かった。と、つくづく思った瞬間だった。 7時30分、テレビを観てマッタリしているとYUKI似看護師さんとは別の看護師さん登場。 手には『水風船』のようなものを持っている。 点滴の針刺しかっ??と思ったら、 「あーちまるさん、浣腸のお時間です。」ときた! 聞いてない!浣腸は、翌朝のはず。 看護師さんに確認すると夜も朝もだそうだ…。えぇーー! ダンナにはこの時点で帰ってもらった。 そして、今回の入院、第二関門『浣腸』。 入院経験のある方々の話だと、ある意味この『浣腸』が一番辛かったと おっしゃる方がとても多かった。 コレも初めての体験…。 「後ろ向きになってお尻をだしてください。」 はぁ…。何だかとても屈辱的気分。 しかし、看護師サンも目の前に他人の尻のアップなんてイヤだろうなぁ. 「力を抜いてくださーい。液を入れま~す。」 「…ぐっ!…ぐがぁっ!…か、かなりやばいんですけどぉ~(泣)」 「え!もう少しがまんしてくださいねぇ!…はい!おわりぃー! 3~4分待ってからだしてくださいね!」 さ、3~4分もぉ~?!た、耐えられるだろうか。 多くの人が『辛い』と言ってた意味が良くわかる。 お腹の中がチリチリ熱い感じがして、今すぐにでも出したい! でもココは我慢だぁ!立っていた方が我慢できそうだ…。 座ってしまったら急降下間違い無しだ! 立ったままトイレの中でモジモジしながら我慢した。 しかし、一体3~4分ってどれ位なんじゃ?!時計持ってトイレに入れば良かった。 もう我慢出来ないのだぁ~~! 一応、部屋に誰もいない事の確認をして… スッキリ終了! この時もまた『個室』に感謝。 お腹もスッキリしたところでテレビを観て寛いでいると 外来主治医W先生と入院中主治医(執刀医)C先生が来てくれた。 W先生:「気分はどうですか?お腹痛かったりしてないですか?」 あーち:「大丈夫です。」 W先生:「そうですか。それは良かった。」 C先生:「では、点滴の針刺しますから左腕出してください。」 あーち:「(なんと!今!執刀医の先生、自ら打つの?!予定外だ。こ・心の準備が…) え~っと、点滴…初めてで。痛くないですかっ?!」 W先生:「はっははは。大丈夫だよ!それだけ立派な血管だったら。」 あーち:「そうですか…アハハハ…」 今回の入院、第三関門『点滴の針刺し』 採血の時ですら『チクーン』と痛いんだから、点滴の太い針だったらきっと『ヂクーン』と痛いことだろう…。 ひょえ~~ドキドキーー! …左手首付近に針を刺す。 点滴の針刺しがそういうものなのか、はたまた先生の腕がイイのか分からないが 殆ど無痛に近い位、痛くなかった。良かった~(泣) W先生:「では、明日の手術も痛く無いように、出来るだけ楽に済むようにしますから。 今夜は早く寝て、明日に備えてください。」 いよいよ明日だぁ。 手術の日程が決まって3ヶ月。まだまだ先だと思っていたが、あっという間だった。 この調子で、あっという間に終わって、あっという間に回復して欲しい。 そして、何より悪い病気でないことを祈りつつ、眠りについた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 17, 2006 06:36:49 PM
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