早めにランチ仲間のYさんと会場近くのお店を探してお昼を食べて、ちょうど入れ替わりに帰るお母さん方とさよならの挨拶をしながら中に入った。
木をふんだんに使った気持ちのいいホール。
あれ?あれ?夜のうちになにか息子たちが仕掛けたに違いない。一曲一曲聴くたびに涙が出るってどうよっ!?
コーラスの素晴らしさ。ペン次、ごめんよ、君には悪いけど、兄ちゃんたちの歌、最高だよ。ビデオをもっていないことをコレほど悔やんだことはない…。とはいえ、生の声の感動はビデオじゃわからないだろうなぁ。スイッチが壊れたみたいに美しいメロディーを聴いて涙を流す…自分でも馬鹿だと思いながら、壊れたスイッチが直せなかった。
集計が終わるまで、合唱部の歌(3年生はこれが最後のお披露目)と、プロの声楽家カルテットがありがたい美声を披露してくれているあいだで、真っ赤になった鼻のあたまと目はなんとか落ち着いた。
ペン太のクラスは2位。1位を信じている子がたくさんで、発表のとき先に2位でクラスを呼ばれてええ~~!?という声がものすごい大きさだった。うんうん、周りのお母さん達も驚いていたよ。だけど、これも専門家のシビアな意見の結果だから仕方ない。自由曲「聞こえる」だけだったら文句なく1位だったよ、それは保証する!優勝させてあげたいくらい完璧なハーモニーだった…課題曲「翔る川よ」も同じくらい歌いこんでいたら…残念だけどね。
そして最後に学校全体で大地讃頌。この歌声の大きさに圧倒される…どさくさにまぎれついでに、母は一緒に歌ってしまったよ。ひと月ちょいしか行かなかった中学。転入してすぐに願書提出、すぐ試験。あとは校歌とこの「大地讃頌」と「山のいぶき」の練習をした覚えしかない。
メゾ希望だったけど、ソプラノが足りないから、高い音も出るしそっちへいってちょうだいって言われたっけ。友達・センセイの顔も名前も覚えていない…合唱だけがそこの中学校生活のすべてだった。その歌を与えてくれたことに感謝しながら…
私も歌いたい…そして、もう二度とあんなふうに歌えないんだなぁ、と思ったり。どこか大人の合唱サークルでも探す?だけど、中学の合唱はこのとき限り。ペン太もいつかそれをわかる日がくるかしら。今は毎日の厳しい練習から解放された思いで一杯であろうに…。
家に帰って、ペン太に自由曲の楽譜みせてよ、というと驚いたことに合唱用教本の中に入っていた。てっきりどこかからコピーしたものと思っていたから。こんな難曲が中学の副教材で?だけど、嬉しい。この教科書、あと半年大切にして、もしよかったらお母さんにちょうだいね、とねだっておいた。私が伴奏練習したら、いつか家族で合唱ができるかも…ね♪
◆ ◆ ◆
メロディーが知りたい方のために…こちらで思い出の歌にであえるかもしれません。