帰りのタクシーに乗り込んですぐ、運転手さんから何時の汽車ですか?と訊かれた。4時ですと答えると、
「それじゃ時間もたっぷり(この時点で一時間40分)ありますし、ゆっくり走りましょう、途中遠回りせずに高知城が見られますよ。」
観光もままならないことを察して下さる。ありがたい…。どんどん上天気になっていったので、窓が多少開いてても車内はぬくかった。
道中、皇室の方々もお泊まりになるという老舗旅館「城西館」の立派な建物を眺め、すぐ隣の坂本龍馬生誕地の石碑の大きさに驚き(いかに地元の人たちが龍馬を大切にしているかが伝わってくる)、高知城の天守閣と大手門を横目でみながら、駅まで連れていってもらう。
一期一会。タクシーの運転手さんはいつもこういう想いでお客をのせてるんだろうなあ。
ありがとうございました。
駅の売店と建物の二階にお土産売り場があり、兄二人は二階へあがる。キーホルダーを欲しがったので好きなのを選ばせた。ここまでずっと妹とべったりだったものね、お疲れ様。姫は階段のところで止まってしまったので、私もそこで一緒にウロウロしながら、しばし兄たちの土産選びが終わるのを待つ。特に初めてのお店などの入り口では、梃子でも動かないようなときがある。
ペン太は土佐高知とは関係ないストラップと龍馬の名前入り鉛筆。ペン次は友達にもお揃いで、土佐犬七福神のキーホルダーを4つ。私も夫にハタダの栗タルトを買った。みんなでトイレに寄って、さあまた乗り込むぞ~アンパンマン列車に!
いや、書き損ねたが、この特急南風、行きも帰りも車両は中も外もアンパンマンでいっぱいだった。列車内の写真を撮り損ねたことが残念。通路の真上の天井にはカレーパンマン、ロールパンナ、おむすびまん、…(あとの名前はなんだっけ)、とにかくキャラクターたちがいっぱい描かれている。
座席の背もたれや、髪の毛があたるところのカバーにもアンパンマンがついている。子どもたちが小さいころ、この顔を何度描かされたことかしら。見渡す限りにアンパンマンワールドの住人が跳ね回ってて、私までちょいとワクワクした。
姫は乗り込んだ途端、ぐっすり夢の中へ♪ペン太とペン次も同様で、私は夫に報告メールを打ったり水を飲んだり、ゆっくりできた。夕食は家につくまで我慢してもらおうと思っていたが、もうすぐ乗り換えだからと起こしたら、腹ヘッタ~の大合唱。駅弁は高いので、岡山駅構内の売店で調達した調理パンで我慢してもらう。
あと30分で名古屋、というところで姫は降りたい、とカンシャク。今まですぐ近くの地下鉄にすら乗ったことなかったのに、いきなり新幹線や特急に2日連続だもんね。耐えろ~母も耐えるから。
名古屋に到着。あとは地下鉄かぁ。地下に下りる手前に人が集まってる。今年のクリスマス電飾は大小のツリーだ。しばしみとれる間にペン次も少し元気になり、最後のひとふんばりが出来た。
弁当の林檎は無事だったのでそれを頬張ってから、夫に電話。洗濯物を出してあとは明日。風呂にも入らずに寝てしまった。ふうう。やっぱり我が家は落ち着くね~☆
(おわり)