さかのぼること、二月の中旬。夫が珍しく電話を入れてきた。
「今日、本部長と飲んでくる。話があるかも。」
「了解~寝ないで待ってるからね。」
名○屋に戻って三年。お互いそろそろだと覚悟していた。
怖いのは、、、地図の会社で全国どころか海外にも拠点があるということ。
願うのは近くでありますように==ということだけだ。
帰ってきた夫はふだんのままだった。
「また東京だ!元のところ。勉強が大変だけど。」
この三年間はよほど楽だったのかしらん、、、
コンピュータ関連は日進月歩をつきぬけてるものね、、ファイト~
ただ、対外的に発表されるまで部屋探しできないのが難。
家電はほとんどが単身赴任の先輩のお下がりだったため、
こっちに戻ってきた時にほとんどを他の単身赴任仲間にゆずったり、
廃棄処分したりで、全然残っていない。
転勤が決まって最初の週末に、ヤマ○電機に値段チェックにいった。
最低限そろえたいものと、セット売りの値段の差を調べて、、、
とりあえず、大安売りしていた電気ポット(T-F○L)をゲット。
購入は部屋を決めてからにしたいので、この日はここまで。
10日後、新しい部屋候補の見取り図を何枚も持ち帰ってきた。
しかし、心は既に決めていたようだ。
他と見比べると狭いのは仕方ないが、家具付き、会社からの近さ、
もうここしかない、というのが一件だけある。
決まり。会社のOKをもらって即決した。
この家具付き、驚くほど微に入り細に入り。
スーツと着替えと鞄さえあれば、その日から暮らせます、という
ウィークリーマンションのような仕様。
一人暮らしといったら、まずコップとお茶碗とお箸を買って、、、
学生時代、憧れていたけれど、それらも全部備え付け。
なんだか味気な~い、、、
ともかく一つわかったこと。
あの格安電気ポットは包み紙も開けぬうちに不用品になったのだ。