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2005.03.18
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カテゴリ:環境問題
食糧危機回避に光明
江崎グリコがセルロースからアミロース生産技術に成功
【ライブドア・ニュース 03月18日 東京】-  江崎グリコ<2206>は18日、植物の主成分であるセルロースから、人間がエネルギー源にできるアミロースを生産する技術開発に成功したと発表した。この技術は木材など食べられない素材から食料を生産できる可能性を持ち、「迫り来る食糧危機を回避するための重要な技術」と考えられている。

 セルロースの利用に関し、エタノールに変換しガソリンの代替エネルギーとする研究は世界中で進められているが、食料資源として利用する試みは初めてという。この技術により生産される「酵素合成アミロース」は、液晶テレビの偏光フィルムなどその他の産業での利用も可能。

 同社広報部によると、「産業利用はある程度事業化できるレベルに来ている。食料利用については、これから研究が進む」とのこと。現在はまだ食料として製品化できる段階ではない。

 28日から札幌で開かれる「日本農芸化学会2005年度大会」で研究成果が発表される。【了】


ライブドア・ニュース 佐谷恭記者



セルロースからアミロースを生産する。
これは、夢のような話だ。

セルロース?アミロース??という人のために説明すると
セルロースとは木材(木質系バイオマス)の成分である。
木質系バイオマスは自然界に最も多く存在するバイオマスである。
自然界で最も多いということと同時に世界で最も多い廃棄物でもある。

木質系バイオマスはセルロース、ヘミセルロース、リグニンからなる。
現在、木質系バイオマスを有効利用するために、これらも原料として、
エタノールや乳酸を生産する試みが世界中で行われている。

一方、アミロースとはでん粉の成分である。
つまりこの技術を用いることで、間伐材、廃木材などから
食糧を生産することができるということである。


世界の人口は等比級数で増加していくが、
食糧は等差級数でしか増加しないということを
19世紀の経済学者マルサスが「人口論」で述べています。

このまま、人口が増加していくと、食糧不足が生じ、
(現に食糧不足の国も多くあります)その結果、
貧富の差が起こり、疫病や犯罪、戦争などが増加するでしょう。
これらのことも「人口論」で述べてあります。

人口論ではさらに戦争などが起こって、自然淘汰が起こり
人口抑制が起こるといっていますが、
この新しい技術によりこのバランスが変わる可能性があります。
(この技術も品種改良などと同じく、等差級数の範囲内かも知れませんが)


世界にはその日食べるものにも苦しんでいる人たちがいます。
もし、私たちが肉を食べずに野菜のみを食べれば、
食料は十分に足りるそうです。
(たとえば牛は人間の何十倍もの穀物を食べて育ちます)
しかし、現実的には肉を食べない生活は望めないため、
食糧問題を解決するためには様々な方策が必要となります。

このような現状の中でセルロースからアミロースを生産する
新たな技術が開発されました。
この新しい技術により世界の食料問題が少しずつでも
改善されることを願っています。


ちなみに3月28日に札幌で開かれる「日本農芸化学会2005年度大会」に
俺の研究室からも3人の学生が発表します。
ちょっと、この技術がどんなものか聞いてきてもらいます。





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Last updated  2005.03.19 02:13:16
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