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2005.03.20
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カテゴリ:環境問題
先日行った環境バイオワーキングセッションでサントリーの方が発表されました。

内容は「青いバラの開発と環境問題への取り組み」です。

青いバラの開発に環境問題がどう関わっているのだろう?

と思って興味深く聞くことができました。



青いバラ、英語でBLUE ROSE。英語でBLUE ROSEとは

「不可能」という意味を持ってます。

つまり青いバラの開発はこれまで不可能と考えられていました。



これまで自然的な交配により元来なかった色の花は多く作られてきました。

しかし、青いバラ、青いカーネーションなどは作ることができませんでした。

ではなぜ不可能なのか?というと

バラ、キク、カーネーションの三大切花は青色遺伝子を持っていないからです。



この「不可能」と考えられていた青いカーネーションを

サントリーは1995年に開発しました。

1997年よりこの青いカーネーションは市販されています。(商品名ムーンダスト)

これは青色遺伝子をカーネーションに導入し、

さらに赤色遺伝子を欠損させることで開発に成功しています。

(赤色遺伝子があると赤紫っぽくなる)



そして昨年、2004年6月、ついにサントリーは世界で初めて青いバラを開発しました。

つまり不可能を可能にしたわけです。

この話を聞いて私はサントリーの創始者、鳥井信冶郎氏の言葉を思い出しました。




やってみなはれ、やらな分からしまへんで




サントリーは現在社訓にもなっているこの言葉通りにやってみて

不可能を可能にしたということになります。



ちなみにこの技術をどう環境問題の解決に応用するのか?といいますと

(ここからちょっと難しい話になりますが)

この花をたとえば工場周辺の土に植えて、

ダイオキシンなどの有害物質を検出する指標に利用したい<と考えているそうです。

具体的には、ダイオキシンなどの有害物質によって誘導される遺伝子を導入し

ダイオキシンがある濃度以上になると、

花の色が変化するという技術を利用したいと考えているそうです。

赤から青に変化するという方法は困難らしいので(低濃度での色の変化が少ない)

現在は赤から白に変わる花を利用するよう研究を行っているそうです。

今後、工場などの殺伐とした場所にきれいな花がたくさん増え

さらにそのきれいな花々が環境指標になる日が来るかもしれません





ちなみにワーキングセッションの会場の外に「ムーンダスト」がおいてありました。

女の人たちが写メで撮るために行列を作ってました。

ええ、もちろん俺も並んで撮ってきましたよ(笑)

その写真をメールで送った友達から一言



「紫やん!」



人の苦労も知らないで…(俺が作ったわけではないですが)



蒼いカーネーション ムーンダスト花束(H010m)蒼いカーネーション ムーンダスト花束(H010m)


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Last updated  2005.03.20 11:41:06
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