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カテゴリ:演劇
@さいたま芸術劇場
8/25(土)ソワレ 久しぶりに心揺さぶられる作品に出合いました。 4時間に及ぶ上演時間以外はほとんど前知識も仕入れず 埼玉に向かう。 (実際は3時間53分くらいだった。少しカットされたのでしょう) 寓話を超えた抒情詩。 幕開けから、何が起こったのだろうと引き寄せられる展開。 曲がとても美しい。 気になっていたのは、初のストレートプレイ出演であるアッキー(中川晃教)の芝居。 蜷川さんの演出はアッキーの魅力をクローズアップさせ、 アッキーの演技は、蜷川演出に歩み寄り忠実。 独特な台詞回しは抑えられ、それでいて個性は強くにじみ出ている。 周りから浮いてしまうのでは?という私の不安は杞憂でした。 美波演じるエレンディラ。 おばあちゃんに従順。 でも、前かがみ気味にドタドタと大股で歩く彼女からは、強い意志が感じられる。 原作を読んでいなかったので、3幕の原作にはない結末も違和感はありませんでした。 むしろ哀しく、観客に想像力をかきたてさせるものに仕上がっていたのでは。 実際に、どれが事実だったのかはわからないけれど、 エレンディラが最後に話したことが本当なら、 ウリセスには、また彼だけの語られていない物語があったのでしょう。 そのストーリーをあれこれ妄想していたら、とても悲しくなってきました。 ただ、占い師の予言は、とってつけた感じ。(蜷川流?) 深く入り込んでいた物語の世界から、ちょっと現実に引き戻されてしまった。 最後のベッドのおばあちゃんも・・・。 おばあちゃんは、嵯川さんが演じることで、残虐ささえもおとぎ話のように伝わってきた。 あの衣装(?)はスゴイ(笑) あの歌もスゴかった・・・ ニ幕の最後に、ウリセスが広い舞台のまんなかで、ただ1人歌うのだけれど 広い空間をもてあますことなく、空気を掴んでいるところはさすがだなと思いました。 (この歌難しい!) やはり、ずっと主役をしているだけのことはありますね~。 白いシャツにジーンズという、1人現代的なラフな格好が、ピュアな存在を際立たせていました。 茶色に染めた髪がとても似合っていて、 離れた客席から(7列目でしたが)見ると、美少年に見えました。 美波ちゃんとの並びも美しいし、甘美な愛の描写もイヤらしくならない。 アッキーのそういった持ち味は貴重だな~と改めて思いました。 あと1週間で千秋楽。 もう一度観にいきたいけれど、時間がとれそうにない。 再演希望です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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