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June 29, 2008
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カテゴリ:子供の成長

中学生に少し遅れて、来週後半からは高校生が期末試験に突入します。

昨日は、高校生の期末前に少しでもプラスになればと希望者を呼んで彼らの教材を一緒に取り組んでみました。

私は、高校生の教科書、結構面白いといつも思っていまして、いろいろと考えさせられる内容のものもあって楽しませてもらいました。

その中で、ちょっと心に残った内容を紹介しておきますね。

「日本人の恥の文化について」外国人の立場で分析した洋書のダイジェスト版でした。

文脈通りにお話しすると長くなるので、結論部だけを集約しますと、
一般的に欧米の文化圏の考え方としては、個人主義が基本なので、組織や団体よりもまずは個人の生活や主義主張を優先させるわけです。

それに対して日本を含めた一部のアジア諸国では、個人よりも組織や団体や家を重視する考え方をする文化が基本なので、「武士は食わねど高楊枝」の言葉に代表されるように、一見個人の恥を語っているようでも実は、所属する組織の恥とならないように個人が組織のために責任をとったり、組織保全のために個人が犠牲になったりということが未だにまかり通っている面を指摘しています。

この文化の根底にあるのは、たぶん、農耕社会と狩猟社会の違いから起因するものだろうと思います。

狩猟社会の場合は、獲物がいなくなれば、いる所へ移動するか、より高い狩猟技術を磨くことで集団に依存することなく個人の裁量で生きていくことができます。

ところが、農耕社会では、農地を耕作するにしても、灌漑用の水路をつくるにしろ、種をまいたり収穫したりするにしても、一人だけでは到底おこなえないために、集団で共同作業をすることが必要となります。 つまり、「村意識」が生まれます。

村から放り出された個人は生きていくことができないため、村の規律やおきてに従った集団行動を甘んじて受け入れるというデメリットがある反面、村にいる限りは集団によって守ってもらえるメリットが生まれます。 

しかし、それは必ずしも個人を守るメリットではなくて、村の保全が最優先事項として際立つこととなり、個人の利害は軽視されるどころか、おきてによって縛られ、「他の人が自分をどう評価しているのかを絶えず気にする」ようになります。

そこで、子供たちに対しても、「そんなことをしたら世間様に笑われるぞ!」という形での戒めで教育が行われます。 そんなことを何世代にもわたって体験してくると、家の恥、村の恥とならないように生きることが生き残りの基本条件のようになってくるのです。

このあたりまでの展開は納得もできるし、日本人の持つ価値観の一面を物語っていると思えます。

ただ少し残念だったことは、そうした分析まではされているのに、今後の展望については触れられていないため、評論の域から出ていない気がします。

こうした日本人の文化の一面は、批判的にもとらえられますが、
見方によっては、組織に対する忠誠心によってはぐくまれてきた「誠実さ」や「心遣い」という良い面も含まれていることは肯定的に評価してもいいのではないかとも思います。

言葉がなくなるとその文化も消滅するといわれますが、せっかく数千年の歳月をかけて完成した日本語に対して、その「乱れ」や「破壊」が若者文化の中で進んでいますね。

時代の変化に応じて変化する分には、それは「成長」とみなされますが、言葉の本質を変えるような「破壊的な変化」を放っておくと、その後ろにある日本人の心までが失われかねないという危機感があります。

言葉や行動の中にも、日本人の培ってきたいい面である、「誠実さ」や「周囲への心遣い」は是非これからも残していくように大人である私たちが意識して使っていくことが大切だと思います。

生徒たちの将来のためにも、美しい文章の音読(つまり、美しい言葉のしらべを発話によって心に刻む)ことを促進していくことで、そうした「誠実さ」や「心遣い」などの日本人の持ついい面を伸ばしていけるのではないかと。

早速今週から意識的な音読を実行してみます。



 

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最終更新日  June 29, 2008 02:31:20 PM
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