だいたいオーディオにおける再生音はすごいおおざっぱに分けて,
1.電気音,2.金属音,3.木音,4.動物音(声),5.自然音
の順に得意なんじゃないでしょうか(笑 最も苦手は自然音であるし、とにかく動的再生が苦手。
もちろんユニットやエンクロージュアの素材にもよるものの、動物素材のユニットやエンクロージュアはメジャーではありませんし、全てをカバーしようとすると、オールマイティは木(紙、パルプ等)や合成品(ケプラーやカーボン等)になるのでしょう。
ものすごい高SN高分離のシステム,特にスピーカーで聴く(録音も難しいであろう)波音の不自然さたるや結構なものがあり、高分離=自然ではないことを痛感 させられます。しかも本能的にわかりやすい。それはオーディオ的快楽とは別なのでしょうし,普通は波音や鳥の声なんて聴かないから問題ないと思われます。
声は最もベーシックな再生対象だと思います。そして聞き慣れているだけに再生は難しい。歌ではよくても,話し声や泣き声で馬脚を示すシステムもありますから,メロディは偉大です。よい旋律は七難隠す。
私は子供が生まれてからというもの,子供の泣き声には敏感になりました。最近 Stevie Wonder / Isn’t she lovely? なんてSEしか聴いてないもん(爆
そんなことはよいのです。
動的な音~肉質の再生を昨今のスピーカーが苦手とすることは確かですが,これはそのスピーカーが持って生まれた本質によるところが大きく,使いこなしでどう にかなる範疇をこえていたりします。万能スピーカーがこの世にない以上,それは無い物ねだりでやむを得ません。馬を早く走らせることはできても,肉食にすることはできないのです。
ただしエッセンスを含ませることはできます。付け合わせで肉を食わせることくらいはできるかもしれません。
(続く)