カテゴリ:オーディオ、ちょっとビジュアル
広いオーディオルームだとケーブル長がかさむ問題がどうしても出てくる。専用に部屋を設計したとしても、聴いてみたら事前想定とセッティングが違った、機器が増えた、コンセント数が足らなかった、見栄えがよくなかった、などなど。
自分は元々コックピット型/視聴席の前に機器が並ぶタイプに憧れ、その通り機器をセッティングしている。スピーカーと自分の間に低い高さのラックが並ぶことになるので、音的には賛否あろうが、背面フリーで接続楽だし、掃除しやすいし、再生の操作性は抜群で聴きたい時に一歩も動く必要がないのは「音楽が生活に近い」。これを上回るメリットなどあろうか。音のために手間をかけて苦労したいのがマニアだとしても、自分はこの利便性を取った。スピーカーとスピーカーの間にラックを置いたり、機器を床置きにしたり、機器だけは左右どちらかの壁に寄せたり、そういうことは個人個人が音楽と生活との兼ね合いで決めればよいことである。 そのコックピット型セッティングと広い部屋(つまり我が家)の欠点が、冒頭のケーブル長とケーブルが常に目に入ることだ。主婦には嫌われる確率が高いので、双方専用部屋でないと難しい。 ケーブルを見たくない人は多い。昨年お亡くなりになられたダブルウーハーズ(DWs)会長は配線が嫌で30畳の床下に十字の溝を切った。床板をはぐと溝の中から長々とスピーカーケーブルが顔を出した。見た目はいいが、最短距離には程遠いから出来合いのケーブルはまず使えない。何十mもスピーカーケーブルが必要だった。自分は別にケーブルが床をはうのを気にしないし(掃除しにくいのは気になる)、凝ると建築費用もかさむし、なにせ半地下だったからその案は採用しなかった。 電源コンセントに関しては、基礎工事と並行してコンセントを部屋の中央床下に仕込む案もあったが、それこそ生活を考えるとできなかった。オーディオ用とはいえ、この先どう使うかわからない。素直に壁から電源タップを伸ばすこととした。 ただ、部屋は20畳と小さくない、機器数は当初の想定をはるかに増えた、トランスや電源コンディショナーも使いたい、別電源機器が多いなどなど。部屋の中央に機器があるわけで、"生活動線"を考えれば、どうしてもいくつものケーブルをまたぐ必要が出てくる。ライン系はいいとして、電源系は脚を引っかけたくない。 我が家にお越しいただいた方は、ラック横の床に赤いサルのぬいぐるみ(中身はブランケット)が置かれていることにお気づきかもしれないが、これはケーブルまたぎのアラート用で響きの反射とか音響用ではない。赤は目立つし、ぬいぐるみを踏む人はいないから。 ケーブルがはう床上のもう片側には、IKEAのモニタースタンド SIGFINN(シグフィン)積層合板/竹突き板がある。シグフィンはアーチ型で下には約10cmの空があるから、こちらは高さのあるものをまたぐ用。耐荷重がいくつか知らないが、65kgの自分が何度踏んでも大丈夫なので実用上問題はないと思う。 実はこのSIGFINNの下に、ベンツ・マイクロ(BENZ MICRO)のフォノイコライザーPP1/T9が仕込んでありきれいに隠れている。Roksan Xerxes 20PlusからSony TA-DA5600ESまで2.5m以上あり、少なからずMCカートリッジの出力のまま引き延ばすのは得策ではないからだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 13, 2024 05:49:17 PM
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