カテゴリ:オーディオ、ちょっとビジュアル
10年以上前。米国オーディオブランドのG Ride Audio社の製品が輸入されていた。同ブランドはアンプや電源ケーブルが主要製品だったと思うが、その中にGEM Ballという真鍮製のインシュレーターがあった。
2012年にGEM BallのことをBlogに書いていた。そう、これがRoksan Xerxes20の細い脚に、出来合いのようにきれいにはまったのだ。 このGEM Ballは当時、ただの配管工事用キャップの転用だとネットで叩かれていた。そういうことはオーディオ界ではたまに起こる。Ilungoのインシュレーターがビリヤードのキューの先端(タップ/ティップ)と同じだと騒がれたのはこれより少し前の話だ。このBlogでは検索できなかったが、当時キューのタップも買って試したっけ。 自分は音さえよければ何でもいいとは考えていない。ただベースは同じなのかメッキを厚くしただけなのかも知らないけれど、GEM Ballの税込み定価9,800円(3個1セット)は許容できた。そもそも小型インシュレーターは多用できる。 使いにくさももちろんあった。例えば高さが足らないケースが散見されたり、滑りやすく軽い機器や触れる機器には馴染まなかった。もちろん3点支持が不安定な機器にも。震災後だったからそこらへんは気を使った。 それでも10年以上も手元にあるのだ。悪いわけがない。どこに使ってもやや輝かしく、低域までシームレスな印象はあった。 長らく上記のようにXerxes20の脚にかぶせるように使ってきたが、Xerxes20 Plusを並べてアナログプレーヤー2台使いになった一昨年、ターンテーブルの高さをそろえたくて外してしまった。(Xerxes20 PlusはXerxes20のマイナーチェンジ機だが、脚が素材からして異なり高さも違う) 今回、重いのはAVアンプ SONY TA-DA5600ESだなと思いながら、エアジャッキを使ってGEM Ballの3点の場所を探した。高さは適当で、付属の脚より1mmくらいGEM Ballの方が高かった。 ジャッキに空気を入れてはGEM Ballの場所を変え、抜いて聴いて、空気を入れて場所を変え...2月中旬の4日間くらい、夜の1時間はそんな作業に明け暮れた。TA-DA5600ESは約18kg。トランスが正面から見て左側に寄った内部構造なので、荷重のかかり方を均等にするのは難しい。(TA-DA5600ESはかないまる氏アンプだから、そんなことは考え済みだと思う) 3点の組み合わせが無限第なので、ある程度良さげなところで止めた。 今回はなかなかの成果で、GEM Ball購入十数年目にしてちょっと開眼した感じ。スピーカーのAE2 Signture間には再生上好ましくないモニターがあるのだが、そこを下限にして(突き抜けはしない)前後にぺりぺり音のレイヤーを剥がしたような印象だ。今までに増して音像くっきりだし、ニアフィールドで小さめの音量で聴くにはとても良い。特に子供の勉強に気遣った(最近は塾も自宅でネット授業だから)再生をする身としては。 重量があり且つ振動するトランス直下に一つ置くのがいいかというと、トランスの取り付け方もあるのだろう、そうでもない。荷重もたぶん全然均一でない前2点後一点の配置だが、売り物でもないので結果オーライということで。 しばらくこのままだと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 5, 2024 12:00:24 AM
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