GW中、個人的オーディオイベントが多かったとはいえない。いや、スイッチングハブの導入という自分にしてはハードルが高いことはやったし、春のヘッドホン祭には行ったか。
普段から気になっていた小さいことには結構対応でき、その意味ではいいGWだった。
そのうちの一つが光カートリッジを聴く、だった。DS audioの光カートリッジについては生前ダブルウーハーズ会長が入れ込んで、ランクは何でもいいから聴いてみろ、メーカーから貸りてやる、とおっしゃっていた。
が、それは叶わなかった。私もAudio-technica AT-ART20を購入していたし、光カートリッジはMC/MMとは違い専用のフォノイコライザーがいる。このハードルが高かった。Einstein Turntable's Choice mono XLRへの愛着もある。
ただ会長だけでなく、このカートリッジに対する周囲の評判は良かった。自分も新しい方式に大いに興味を持った。
あとは、聴いて、見て、欲しいと思うかどうか、かな。
GW中、馴染みのオーディオショップでDS audioの新製品 DS-E3カートリッジ/イコライザー・セットを聴く機会を設けるという。早速予約した。光カートリッジの新しい入門機だ。
レコードは店にあった(そして聴きなれた)山下達郎やMichael Jackson、Sonny Rollinsを聴いた。スピーカーやアンプはお店にセットされていたもの。どれも高級品である。
DS-E3のデザインはかっこいい。緑色のLEDも目立たずいい感じだった。ハンドリングは通常のカートリッジと同様で、光だから特に気につける点などはないとのこと。
音はもっとめちゃめちゃ細かいとか、透明感があるとか、吹鳴とか、特徴があるのかと思っていた。期待を上げすぎたようだ。光といえば、デジタルの光ケーブル(STとかTOS)の刷り込みイメージが強かったのもしれない。値段なりの極めて真っ当、且つ普通の音で、逆に普通ならばMCカートリッジでよいと思う....この音だと好みの範疇は出ず、"どうしても光"にはなれなかった。もっとどこか一点突き抜けた、尖った音がよかったナ。普遍性から遠ざかるのだろうけど。
(実はこの後、同条件でPhasemation PP-2000とMy Sonic Labs Signature Platinumも聴いたが、金額差もあってか、比べてはいけないものだった)
DS-E3のHP上のキャッチコピーは "The Game Changer" だ。ゲームチェンジャーとは物事の流れを大きく変えるもののこと。入門機とはいえ合計30万円弱だから、ゲームチェンジャーらしさと、なにか刺さるものがないと先に進みにくい。