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「Life」を求めて

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2008.05.22
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昨日、今日と見事な五月晴れだった。

駅の近くにある14階建てのマンションの花壇に、鮮やかに口紅色に咲くサツキツツジが目につく。
幼稚園のころ誰に教わったのか、よくツツジの花を見つけては、花をむしり、その付け根の蜜を吸っていた。
吸うとほのかに甘くて、でも吸い続けているとやがて苦味に変わることが口の中で思い出されていた。

駅まで歩く道程、右手に旧中仙道、左手に高崎線が走っている。そのちょうど間に走る一方通行の道を行く。
旧中仙道の通勤渋滞、5分に1本は走る高崎線の電車の音、朝の騒音が小道に一本入り込むだけで遠くに聞こえる。そんな道である。

途中、小さな神社がある。その神社の裏手に高くそびえるケヤキの木をいつも見上げることにしている。30メートル以上はあるだろうか、どっしりとした太い幹、豊かな新緑を抱える枝、そのたたずまいを見る度にいつも、少しだけ気持ちがほっとしている。

5月に入ってからだろうか。道を歩いていても、仕事中営業車に乗っていても、樹木のとても鮮明な緑がやたらと視界に入ってくるのである。そしてなぜか少しだけ安心をしている自分がいる。
また、田植がすんで水を満々と湛えた田んぼを見てもなぜか少しだけ安心感がある。

5月の新しい生命の力に惹きつけられているのかもしれない、とか色々な理由を考えてもみる。
ただ、なぜか少しだけ安心している自分に出会う。
ほんの少しだけほっとしている自分に出会う。


僕らは一日のほとんどをアスファルトの上で過ごしている。
土から遠く離れた文化を生きていると思う。
僕らの住んでいる街のあらゆるものに、誰かの意志が託されている。
アスファルトの道、真っ直ぐに引かれた白いライン、ブロック塀の模様、道路標識、整然と並べられた街灯たち。
より良い世界を、より皆が住みやすい世界を、と。

それはとても、とてもポジティブで豊かなる意志だ。

でも、その意志の強さに時に疲れを感じることもある。
そんな時、人間の意志とは無関係の存在を見るとほっとしてしまうのかな。

木。
将来、庭に大きな木を植えたい。





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Last updated  2008.05.23 00:32:41
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