カテゴリ:育児
今日、長野県ではテレビ信州で「柔道必修化 フランスに見た教えの精神」という番組が放送された。
日本では今年度から柔道を含む武道の必修化がなされる。 スポーツの中で、中高生の死亡者数がずば抜けているのが柔道らしい。 その柔道を必修科目として教える事になった日本。 子どもが部活動として選ぶのではなく、 好きだろうが、好きでなかろうが、絶対学ばせる科目の中に入れられてしまう、ということ。 正直、ええええ~~~なんで?と思わずにはいられない。 なんで、あえて柔道なの?と。 文科省のホームページには、 『武道は、武技、武術などから発生した我が国固有の文化であり、 相手の動きに応じて、基本動作や基本となる技を身に付け、 相手を攻撃したり相手の技を防御したりすることによって、 勝敗を競い合う楽しさや喜びを味わうことができる運動です。 また、武道に積極的に取り組むことを通して、 武道の伝統的な考え方を理解し、 相手を尊重して練習や試合ができるようにすることを重視する運動です』 とある。 それ、命をかけてやることではないよね~。 やるなら、それなりに高い安全性を求めるのは親として当然でしょ。 番組では、 求められる安全対策とは何か、という問題定義の中、 柔道大国と言われるフランスで行われている安全対策はどんなものか、 というのを紹介していた。 びっくりだよ、フランス! 50年前に一度起きた柔道事故で、 安全対策を見直し、 過去6年間柔道事故死亡者ゼロの実績を作ってきたのだとか。 (ちなみに日本は28年間で114人の子が死亡しているらしい) 番組が進むにつれて、 フランスの安全性を追求しつづけている柔道指導の実態と、 日本の見切り発車的な柔道必修化への取り組みの差に唖然となる。 この番組、本当の話なんだよね?と思わず疑りたくなるほどの差。 自分の子どもが数年後には中学校に上がり、 必修化された柔道の授業を受けるというのに、 施設面でも指導面でもこんなに、ずさんでいいの? 柔道指導の経験がなく、不安だと訴える体育教師がいる中、 3日間の講習を受けさせただけで、段位を渡すという。 段位ってそもそも何だ? 指導者としての箔付けか? 一方フランスでは、柔道指導者には医療知識が求められ、指導者になるには国家資格取得が条件になっている。 なんなのでしょうか。この差。 フランスは、投げ技の衝撃を和らげるために、乱取り用の畳の上に、さらに独自に開発した畳を使うという配慮。 一方で、必修化が今年度から開始されるというのに、格技場がないという理由で体育館に畳を敷き、柔道指導を行おうとする中学校が存在する日本。 み、見切り発車じゃん。 ちょっと待て、それでいいのか、本当に。 日本では、年間数人が柔道により死亡している計算になる。 その中には命はあれど、重篤な障がいを負った人の数は入っていないという。 本当にいいのか。本当にこれで必修化していいのか。 この3月、必修化されるのを前に、 国は指導体制や事故発生時の対応、安全管理などの準備が整うまでは柔道の授業を始めないよう全国の都道府県知事や教育委員会に通知したようですが、命令ではなく依頼。 そもそも『安全』のレベルが低い場合はどうしたらいいんでしょう。 人間のやることに絶対、はあり得ない事は分かっているですが、 死亡事故ゼロを続けている模範的な国があるというのに、 それを真似しようとしないのは、 独自路線に絶対的な自信があるか、 『安全という言葉の解釈』のレベルが低いか。 さて、どっち? 数年後には私の二番目の子どもが中学校へ入学する。 このままでは、柔道の授業を受けさせる事に不安を感じ、 思わず休ませたくなってしまう。 子どもの体育の評価が1になっても、 子どもの命を守る方を選びたいと思う私は、極端な親でしょうか。 テレビ信州の番組のホームページ 文科省柔道必修化に伴う柔道の安全管理の徹底について(依頼) NHKのクローズアップ現代(2月6日)でも、柔道必修化を取り上げたようです。 クローズアップ現代“必修化”は大丈夫か その中で、柔道指導者になるための国家資格取得には380時間の講義の履修(生理学や救急救命などの専門的知識込み)と、 2段取得が条件になっていると紹介しています。 そして柔道により重い障害を負ってしまった子は275人というデータも提示しました。 『全国柔道事故被害者の会』という団体があるのを、今日知りました。 ここのホームページをじっくり読みたい。 そして事故の起きない授業を子どもに受けさせるには、どうすればいいか、 考えたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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