チビスケ日記

がけっぷちの試合が続く中、
この気力あふれる試合が見れたのは、本当に良かった。
そして、巻の涙。下村の涙。
もちろん、もらい泣き。
いろんな不安はあるけれど
こんな試合を見せてくれて、今日はそれで満足（しておこう）。

甲府に負けたら、本当にやばい！と思っていたし、
でも、打ち合いにはなるだろうなぁと思っていたけど、
あっさり巻のループシュートで先制。

「わがままにやらせてほしい」と新居に言ったとか。
確かにここまで不振だった巻とは違ったなぁ。
そして、あのシュートは新居の頑張りがあったからこそ。
新居と羽生の動きがかぶるのはちょっと気になるところだけど
これは本当にうまく行った。
そして、セカンドキーパーだったのが功を奏した。

もちろん、そのままリードするわけでもなく、あっさり同点。
この試合、ずっとそうだったけど、
点を入れると守りに入って、失点するというパターン。
どうしても受けに回ってしまう。

しかし、しかし！巻が流血ヘッドでさらにリード！
去年、流血ヘッドをあべっちが、
坂本が流血した試合は勝つというジンクスを思い出しながら
今日の巻はなんか違う！と確信する。

でもやっぱり、受けに回って同点。
さらに、ダイスケの突破でＰＫをゲット！
巻は思い切りの良さはほめるけど、決めて欲しかったな～。

このままドローだけは嫌だ！と思っていたら！
工藤からの渾身のパスを羽生が！

本当に全員のゴールだった。
全員で守り、全員でつなぎ、決めるべき人が決める。
甲府が相手だったから、うまく行ったところは多々あったけど
何より気持ち！羽生が何度も言っていた気持ち！！
見せてもらいました。

巻が交代するときに
何度も何度もみんなに声をかけて、しつこいくらいに声をかけて
ピッチを後にした。
みんなを引っ張っていくタイプじゃなかったけれど
彼は変わったんだって思ったなぁ。

そして、試合終了後。
下村号泣。巻もインタビューで感極まる。
巻が、
「みんなに支えられていると思った」
って言ってたけど、それは壁を必死で乗り越えた人の言葉だった。
今までも、みんなは声を出していたし
変わらず応援してたのに、きっと聞こえなかったんだろうね。
それほど、いっぱいいっぱいだったんだろうね。
今、やっと、壁を越えて感謝の気持ちでいっぱいになったんだろうね。
そんなに追い込まれていた巻に、下村に
胸が熱くなった。


そうやって見ていると、なんだか去年のあべっちとかぶった。
ずっと重い荷物を抱えながら、サッカーをしていて
試合に勝って、喜ぶというよりは
ちょっとその重荷を下ろして、そしてまた、かついで。
今年のジェフの選手を見ていると、その姿が重なってしまって。
本当につらそうで。
このままで大丈夫か、心配になってしまう。

勝ってうれしい顔を久しぶりに見て、
ホッとした反面、みんなの重圧を思うととてもつらい。
そして、ジェフを離れていってしまうのではないかと
不安になる。


その象徴が、今のイリアンで。
イリアンはものすごく勇気を出して、問題提起したんだと思う。
そして、きっとその気持ちは選手みんなが何かしら思っていて
でも、きっとそれが言える風通しのよさはなくて。
そうやってはっきり言えるイリアンか
または、何も言わず去っていく、去年のあべっちか。
この問題は根が深いように思う。

勝っていたら出なかった問題だとも思う。
それだけに、勝たなきゃという重圧を生むし、
さらに日本代表という重圧もある。
巻は１つ壁を乗り越えたけど、まだまだ道は険しい。

いろんな思いがあるけれど
試合は続くし、前に進まなきゃならないし
さっそく水曜日に試合はあるし。
私は応援を続けるだけ。
それだけしかできないし、それだけは続ける。